ベルリン国際映画祭金熊賞やカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞しているアメリカの巨匠・テレンス・マリック監督の最新作となる本作は、愛に翻弄され苦悩する4人の男女の姿を通じて、愛がいかにして人生を変え、破壊し、再構築していく様を壮大な映像美で描く意欲作。本作『トゥ・ザ・ワンダー』の一般試写会に5組10名様をご招待します。
◆会場:スペースFS汐留ホール (東京都港区東新橋1-1-16 汐留FSビル3F)
◆『トゥ・ザ・ワンダー試写』(メールでご応募の場合は件名)と、「お名前・ご住所・電話番号 ・年齢」を明記の上、こちらのアドレスか、メールフォームからご応募下さい。
◆応募締め切り:2013年7月17日(水)応募受付分※応募者多数の場合は抽選となります。
◆公式サイト:http://www.tothewonder.jp/
註)ご提供いただいた個人情報は、本プレゼント以外の目的では一切使用いたしません。また、個人情報そのものも招待状発送後一週間で破棄します。当選者の発表は、招待状の発送をもってかえさせていただきます。なお、当選に関するお問合せへの回答はいたしかねます。予めご了承下さい。
『天国の日々』『シン・レッド・ライン』
テレンス・マリック監督最新作
トゥ・ザ・ワンダー
2013年8月9日(金)、TOHOシネマズシャンテ、
新宿武蔵野館ほか全国公開
“生きる伝説”テレンス・マリック監督最新作。
ベン・アフレックらハリウッドスターが豪華共演
1978年、『天国の日々』でカンヌ国際映画祭監督賞を受賞し、世界中の賞賛を集めながら、その後20年にわたり沈黙を守り、98年の『シン・レッド・ライン』でベルリン国際映画祭金熊賞(最高賞)を獲得して劇的な復活を遂げた“生きる伝説”テレンス・マリック。2011年、『ツリー・オブ・ライフ』ではカンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)の栄誉に輝き、今後もブラッド・ピット、ナタリー・ポートマン、クリスチャン・ベイルら出演の新作が相次ぐ、現代最高の監督による待望の最新作が『トゥ・ザ・ワンダー』だ。
40年を越えるキャリアのうち監督作はこれまで6本と寡作ながら、そのひとつひとつが芸術作品としての高い完成度を誇る巨匠のもと、ハリウッド屈指の俳優たちが贅沢な共演を果たしている。主人公ニールを演じるのは、自ら主演した監督作『アルゴ』(12)でアカデミー作品賞を受賞し、名実共に今後の映画界を担う中心的存在となったベン・アフレック。マリックとは以前から知人であり、しばしば彼に仕事の助言を求めてきたというアフレックは、敬愛する監督とのコラボレーションによって、かつてない深く静謐な演技を披露している。
ニールが恋に落ちるマリーナには、トム・クルーズと共演する『オブリビオン』(13)を始め、注目作への出演が続くオルガ・キュリレンコ。ニールが愛するもうひとりの女性、ジェーンに扮するのは『きみに読む物語』(04)、『ミッドナイト・イン・パリ』(11)のレイチェル・マクアダムス。そして、『ノーカントリー』(07)、『007 スカイフォール』(12)のハビエル・バルデムが、信仰の前に葛藤するクインターナ神父を厳かに演じている。
この幸せな時間は永遠に続くのだろうか?
“愛の移ろい”を映し出す残酷で切ない愛の物語
物語はフランス西海岸に浮かぶ小島、モンサンミシェルで幕を開ける。アメリカからやって来たニールは、そこでマリーナと出会い、互いに深く愛し合う。しかし、アメリカへ渡り、オクラホマの小さな町で生活を始めたふたりの、幸せな時間は長く続かなかった。マリーナへの情熱を失い、やがて幼なじみのジェーンに心奪われるニール。そして、彼との関係に苦悩するマリーナはクインターナ神父のもとを訪れる。愛とは何か? 永遠の愛は可能なのか? 愛は彼らの人生を変え、破壊し、そして彼らを新たな人生に向き合わせる。激しく燃えた愛が、次第に熱を失い義務感や後悔へと移ろうさまを、マリックはモンサンミシェルやオクラホマの広大な景観の中に映し出していく。真実の愛の物語ははかなく、残酷で、だからこそ切ない――。
壮大なスケールと息をのむような美しさ。
ビジュアルとサウンドが織り成す“究極の映像体験”
アカデミー撮影賞を受賞した『天国の日々』を始め、その壮大なスケールと息をのむような映像美によって人々を魅了してきたマリック作品。『ニュー・ワールド』(05)、『ツリー・オブ・ライフ』に続き、撮影監督にエマニュエル・ルベツキを起用した本作でも、フランスで“西洋の驚異”と称されるモンサンミシェルの光や風が、あるいはオクラホマ州バートルズビルの荒涼とした自然や家並みが、スクリーンにまばゆく描き出される。ワーグナーやチャイコフスキーの楽曲を使用した音楽と共に、そこに織り成される究極の映像体験は、圧倒的な美しさで観客の心を揺さぶるだろう。
2013年8月9日(金)、TOHOシネマズシャンテ、
新宿武蔵野館ほか全国公開
マリックが役者に課した宿題
テレンス・マリック監督の撮影スタイルは唯一無二で独創的だ。彼は俳優たちに台本を与えず、役柄の設定やセリフに関するメモだけを渡して、基本的には口頭でのやりとりを通じてシーンを作り上げていく。そして、俳優たちと長時間にわたり話をし、役柄を演じるのでなく、役柄の内部に入り込みとどまることを彼らに求めた。演じる役の理解を深めるため、マリックは準備段階の役者たちにさまざまな映画、音楽、文学、美術を吸収させ、ものの見方を育んだと言う。例えば、ベン・アフレックはドストエフスキーやトルストイ、フィッツジェラルドの著作を読み、ゲイリー・クーパーが主演する映画を数本観て、“静かなる中心人物”であるニールの思慮深さを磨き上げた。また、オルガ・キュリレンコは具体的に『カラマーゾフの兄弟』や『白痴』、『アンナ・カレーニナ』といったタイトルを挙げ、それらの本を読みながら、役作りのために教会へ行くように指示されたことを告白する。
テレンス・マリックの演出術
セリフらしいセリフもなく、シーンに応じて俳優たちから即興的な芝居を引き出し、ある“出来事”をそこに現出させる。プロデューサーのサラ・グリーンとニコラス・ゴンダが「意図と偶然、衝動と発見の美しい関係」と称するのがマリックならではの演出術だ。それは撮影後のポストプロダクション作業においても一貫していた。彼は編集を含むポストプロダクションを通じて、さまざまな衝動と発見を積み重ね、映画の核となるテーマを絞り込んでいく。その過程で、これまでのマリック作品でも、撮影に参加しながら出演シーンが大幅に削られたり、カットされたりした俳優も珍しくない。2ヶ月の撮影期間に対し、1年以上の期間が割かれた本作のポストプロダクションにおいて、その憂き目を見たのは『ナイロビの蜂』(05/監督:フェルナンド・メイレレス)でアカデミー助演女優賞を獲得しているレイチェル・ワイズだった。ニールの親友、ダイナを演じた彼女だったが、結局のところ本編ではすべての出演シーンがカットされている。
ベン・アフレックがマリックに受けた影響
主演のベン・アフレックとマリックの関係は古く、彼がマット・デイモンと共にアカデミー脚本賞を受賞した『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(97/監督:ガス・ヴァン・サント)の準備期間にさかのぼる。この時、マリックとのコンタクトに成功し、脚本への助言を得たアフレックは、マリックを心から尊敬し、その後もしばしば監督作に対するアドバイスを求めてきた。彼はマリックからキャストとして声を掛けられたことが、何よりのよろこびだったと語る。当時、アフレックは監督作の仕事を終え、家族と時間を過ごすために休暇を取る予定だったが、オファーを受けて本作への出演を快諾した。『アルゴ』(12)でアカデミー作品賞を受賞し、監督の仕事で多忙な彼にとって、単に役者として関わるような作品は大幅に少なくなってきている。しかし、アフレックは監督の視点からも、マリックの映画作りに対するアプローチを目にしたいと考えていた。実際、撮影期間を通じて、彼は他の監督との仕事から学んだすべてのものより、ずっと多くのものをマリックから学ぶことができた。それは自然光の使い方などといった具体的なテクニックから、先入観や型にはまらず見識に挑戦し続ける監督としての姿勢まで、多岐にわたったと言う。
ハビエル・バルデムとマリックの邂逅
『ノーカントリー』(07/監督:ジョエル&イーサン・コーエン)でアカデミー助演男優賞に輝くハビエル・バルデムは、通常の作品では事前に十分な準備をし、役柄をリサーチしてから撮影に臨むやり方を行ってきた。しかし、本作では自らの方法論を捨て、マリック流のまったくスタイルの異なる映画作りに取り組まなければならなかった。マリックとのファーストコンタクトは、彼にとって忘れられない瞬間となった。マリックから初めて電話が掛かってきた時、彼は「どんなストーリーか?」「演じるキャラクターはどんな人物か?」とマリックを質問攻めにしたと言う。しかし、監督から得られる情報はほんのわずかだった。それでも彼が出演を即決したのは、役者なら誰もが憧れるマリック作品への出演機会を、決して逃したくなかったからだ。バルデムは自らのスタイルを押し通すことより、マリック作品の一部となって、そこに溶け込むことを望んだのである。
出演:ベン・アフレック,オルガ・キュリレンコ,レイチェル・マクアダムス,ハビエル・バルデム,
タチアナ・チリン,ロミーナ・モンデロ,トニー・オーガンズ
監督・脚本:テレンス・マリック
プロデューサー:サラ・グリーン,ニコラス・ゴンダ
エグゼクティブプロデューサー:グレン・バスナー,ジェイソン・クリグスフェルド,ジョセフ・クリグスフェルド
撮影監督:エマニュエル・ルベツキ 美術:ジャック・フィスク
編集:A.Jエドワーズ,キース・フレイジー,シェーン・ヘイゼン,クリストファー・ロルダン,マーク・ヨシカワ
衣装:ジャクリーン・ウエスト 音楽:ハナン・タウンゼント
2012年/アメリカ/112分/カラー/英・仏・西・伊語/シネマスコープ/5.1ch
原題:TO THE WONDER/字幕:丸山垂穂 © 2012 REDBUD PICTURES, LLC
提供:東宝、ロングライド 配給:ロングライド 宣伝:クラシック
http://www.tothewonder.jp/
2013年8月9日(金)、TOHOシネマズシャンテ、
新宿武蔵野館ほか全国公開
- 監督:ベン・アフレック
- 出演:ベン・アフレック, ブライアン・クランストン, アラン・アーキン, ジョン・グッドマン
- 発売日:2013/09/04
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- 監督:ウディ・アレン
- 出演:オーウェン・ウィルソン, レイチェル・マクアダムス, マリオン・コティヤール, レア・セドゥ, キャシー・ベイツ
- 発売日:2012/11/16 おすすめ度:
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