新作情報

パラダイス3部作:
愛/神/希望

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2014年2月22日(土)より、ユーロスペースほか、全国順次ロードショー

INTRODUCTION

世界三大映画祭(カンヌ・ヴェネチア・ベルリン)を踏破した「パラダイス3部作」が遂に日本上陸!!

『パラダイス3部作:愛』『パラダイス3部作:愛』ケニアの美しいリゾートで現地青年との愛にのめり込む中年女テレサ(『パラダイス:愛』)。 愛の拠りどころを過剰なまでにイエス・キリストへ求めるテレサの姉アンナ・マリア(『パラダイス:神』)。そしてダイエット合宿で父親ほど年の離れた男に恋をするテレサの娘メラニー(『パラダイス:希望』)。「パラダイス3部作」は現実社会では手にできない理想的な愛に満ちた“楽園(パラダイス)”を求め、セックス観光、過激な信仰、ロリコンと、危険な一線を越えてしまう3人の女たちをオフビートなユーモアを交えて描いた3つの物語。欲望のままに、ただひたすら幸せを探して突き進む彼女たちの行動は、滑稽で、愛らしく、ある意味清々しく、そして残酷。その生々しい人間の性(さが)が、観る者を刺激し激しく揺り動かす、衝撃の3部作が誕生した。

監督はドキュメンタリー作家としても国際的な評価を得ているオーストリアの知られざる知性ウルリヒ・ザイドル。作品を発表する度に、そのスキャンダラスな内容が物議を醸し、各国の映画祭を賑わせてきた実力派監督だ。名画のように美しい完璧な構図の中に、人間の真の姿を冷徹に描写しながら、対象への尽きない興味と愛情をも感じさせるその作風は多くの映画監督を魅了し、ヴェルナー・ヘルツォーク、ミヒャエル・ハネケ、ジョン・ウォーターズ等がその才能へ惜しみない賞賛を贈っている。

『パラダイス3部作:神』『パラダイス3部作:神』 『パラダイス3部作:希望』『パラダイス3部作:希望』

『パラダイス:愛』2012年カンヌ映画祭コンペティション部門出品

テレサはヴァカンスで楽園のようなケニアのビーチリゾートにやってくる。そこでは現地の黒人青年(ビーチボーイ)が、白人女性観光客(シュガーママ)に“愛”を売っていた。テレサもまた、甘い言葉を囁くビーチボーイたちとの“愛”にのめり込んでゆく……。

『パラダイス3部作:愛』場面「パラダイス3部作」の第1作『パラダイス:愛』は美しいリゾート地で日常から解放され、忘れかけていた恋の戯れから抜け出せなくなる中年女性テレサの物語。セックス観光という倫理的タブーに足をふみ入れながらも、欲望のおもむくままに進むテレサの姿は、誰もが知る恋の高揚感にあふれ、時に滑稽でありながら愛らしさをも感じさせる。だが本作は、そのたわいない欲望がエゴイスティックな残酷さをはらんでゆく瞬間を見逃さない。ザイドル監督は驚くべき観察眼で、色彩溢れる南国で描かれた裸婦画のような完璧な構図のなかに、人間の美醜をありのままに炙りだしている。

『パラダイス:神』2012年ヴェネツィア映画祭審査員特別賞受賞

敬虔で頑固なクリスチャンのアンナ・マリアのパラダイスはイエスと共にある生活そのもの。毎日の讃美歌、過酷な奉仕、布教活動、それだけで休暇を過ごすには充分だ。だが、車椅子でイスラム教徒の夫が2年ぶりに家に戻ったことで、彼女の“パラダイス”は夫婦の争いの場と化してしまう。

「パラダイス3部作」の第2作『パラダイス:神』は、満たされない愛を過剰なまでにイエスに求め、信仰にすがりつくアンナ・マリアの物語。『パラダイス3部作:神』場面男や愛への積年の失望が生み出したであろうアンナ・マリアの信仰は倒錯した色欲を帯び、まるでストーカーのようにイエスを敬う。自宅での過激な苦行、布教先の強者ぞろいの移民たちとのかけ合い、そして和解を求める異教の夫とのバトル―。そんなアンナ・マリアの行きすぎたふるまいを、ザイドル監督は定点観測のように冷徹に描写し、観る者からシニカルな笑いを誘いだす。皮肉にみちたブラックコメディー。

『パラダイス:希望』2013年ベルリン映画祭コンペティション部門出品

夏休みに青少年向けのダイエット合宿に参加した13歳の少女メラニー。軍隊のような合宿は運動と栄養学のカウンセリングの繰り返し。そのなかでメラニーは、仲間と枕投げをし、初めて煙草を吸い、そして父親ほど年の離れたキャンプの医師に初めての恋をする……。

「パラダイス3部作」の第3作『パラダイス:希望』は、ぽっちゃりとした思春期の少女メラニーの初恋物語。初めての恋にのぼせて体型へのコンプレックスも忘れ、あまりにも一途な想いを医師にぶつけるメラニーだが、医師にとって未成年のメラニーへの興味はロリコンをはらんだ社会的タブーにふれるものだ。果たしてメラニーが願う恋の成就は、彼女をパラダイスのような幸せに導くものなのか?『パラダイス3部作:希望』場面
メラニーをはじめとする子どもたちは全てアマチュアの少年少女たち。演技経験のない人間を多く起用し、即興的な演出を得意とするザイドル監督の手腕が如何なく発揮され、子どもたちの瑞々しくリアルなふるまいが、人間の愚かさをも辛辣にとらえたビターな初恋物語に軽やかさを与えている。

関連情報

ウルリヒ・ザイドル監督未公開作
『インポート・エクスポート』上映決定!

【STORY】オーストリアの現実とウクライナの現実。灰色の寒い、人々も凍える冬の景色の中、ふたつの異なる世界が、だんだん似通っていく。東欧は西欧のように、西欧は東欧のように。
はじまりはウクライナ。若いシングルマザーの看護師オルガは人生に今以上のものを求めている。この町から、この国から出てゆきたい。彼女はオーストリアへ行くことにする。そしてこの西欧の国で、家政婦の仕事を見つけては失い、高齢者医療の病院で清掃婦の職にたどりつく。
一方オーストリアでは、若い男ポールがやっとありついた警備員の仕事をあっさり解雇される。友人知人にさらに義父と、そこら中に借金のあるポールを、義父は仕事でウクライナへ連れ出す。
『インポート・エクスポート』オルガとポール。ふたりとも仕事や自分の存在意義、そして新しい人生を求めている。オルガはヨーロッパの東側、底なしの貧困が日常の国から抜け出してきた。ポールはヨーロッパの西側から。そこは失業が、貧困ではなく無能と見なされる場所だ。
ふたりとも自分を信じ、人生の意味を見つけようと格闘する。西と東、双方で。ふたりとも新しい国へ旅し、そしてその深みにはまる。『インポート・エクスポート』はセックスと死、生きる者と死にゆく者、勝者と敗者、権力と無力を描いている。

監督:ウルリヒ・ザイドル 脚本:ウルリヒ・ザイドル、ヴェロニカ・フランツ
撮影:エド・ラックマン、ウォルフガング・ターラー 音響:エッケハルト・バウムング
美術:アンドレアス・ドンハウザー、レナーテ・マルティン/編集:クリストフ・シュルテンライプ
出演:エカテリーナ・ラック、ポール・ホフマン、ミカエル・トーマス、マリア・ホーフステッター
2007年/135分/オーストリア・ドイツ・フランス/デジタル/ドイツ語・ロシア語・スロヴァキア語
2007年カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品 © Ulrich Seidl Film Produktion GmbH . Vienna 2007
3月1日(土)~3月14日(金)ユーロスペースにて連日20:00より上映!

C R E D I T

監督:ウルリヒ・ザイドル 2012年/オーストリア・ドイツ・フランス/カラー/1:1.85/DCP
『パラダイス:愛』2012年カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品
(原題PARADISE: Love//120分/出演:マルガレーテ・ティーゼル、ピーター・カズング)
『パラダイス:神』2012年ヴェネチア国際映画祭審査員特別賞
(原題PARADISE: Faith//113分/出演:マリア・ホーフステッター、ナビル・サレー)
『パラダイス:希望』2013年ベルリン国際映画祭コンペティション部門正式出品
(原題:PARADISE: Hope//91分/出演:メラニー・レンツ、ジュセフ・ロレンツ)
提供:キングレコード 配給:ユーロスペース 宣伝:テレザ+ユーロスペース
© Vienna2012 | Ulrich Seidl Film Produktion | Tatfilm | Parisienne de Production | ARTE France Cinema
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2014年2月22日(土)より、ユーロスペースほか、全国順次ロードショー

2014/02/11/20:14 | トラックバック (0)
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