『土瀝青――場所が揺らす映画』
書籍刊行記念上映・トークイベント
http://qspds996.com/asphalt/
2014年11月22日(土)、イメージフォーラム・シネマテークにて開催!
おおよそ百年前、茨城の貧しい農民たちの暮らしを描いた長塚節の長編小説『土』を原作として、その朗読と、現在の茨城の街の姿や四季の移り変わりをかさねあわせることで、この場所の次の百年を想像すべく制作された映画・ドキュメンタリーが本作『土瀝青』(アスファルト)です。映像作家の佐々木友輔が、2004年に茨城県取手市に移り住んで以来、長期にわたってその場所を見つめ、日々撮影を続けた集大成となる作品です。
このたび、この映画を観ることをきっかけとして、映画、ドキュメンタリー、アート、社会学、都市論など様々な分野で活躍する著者たちが、芸術と場所の関わり、そしてこれからの作家のあり方について論じた書籍の刊行と、その刊行を記念した上映会・トークイベントの開催が決定しました。
私たちが生きているこの街、この場所、この風景を新鮮な眼差しで見つめなおすためのヒントに満ちた映画です。芸術や映画に興味を持つ方ばかりでなく、街づくりや伝統文化などに関心を持つ方も必見です。
『土瀝青――場所が揺らす映画』書籍刊行記念上映・トークイベント
- 日時:2014年11月22日(土)
第一回 13:30 『土瀝青』 + トークA(ゲスト 石川初)
第二回 18:00 『土瀝青』 + トークB(ゲスト 沢山遼) - 場所:イメージフォーラム・シネマテーク
- 入場料:一般:1000 円 会員:700 円 書籍購入者および持参者:500 円
- トークイベント:映画『土瀝青』をどのように見れば良いのか? GPS を用いた「地上絵」などのユニークな活動で知られる石川初氏と、「メディウム」の問題を軸として批評・研究をおこなう沢山遼氏にお話を伺います。
石川初(いしかわ・はじめ) 1964年京都生まれ。ランドスケープ・デザイナーとして、景観計画や外部空間の設計に携わるとともに、GPS 受信機や地図を使った様々なフィールドワークやイメージ表現、執筆活動を行っている。自称・地上絵師。主な著書に、『今和次郎『日本の民家』再訪』(共著、2013年日本建築学会著作賞)、『ランドスケールブック̶̶地上へのまなざし』などがある。千葉大学特任准教授。早稲田大学、武蔵野美術大学にて非常勤講師。
沢山遼(さわやま・りょう) 1982年生まれ。美術批評。主な論考に「描画/演奏――石田尚志論」(『組立―転回』2914年、組立)、「限界経験と絵画の拘束――香月泰男の シベリア」(『前夜/前線――Critical Archive vol.2』2014年、ユミコチバアソシエイツ)など。
沢山遼(さわやま・りょう) 1982年生まれ。美術批評。主な論考に「描画/演奏――石田尚志論」(『組立―転回』2914年、組立)、「限界経験と絵画の拘束――香月泰男の シベリア」(『前夜/前線――Critical Archive vol.2』2014年、ユミコチバアソシエイツ)など。
『土瀝青 asphalt』( 186 分/2013年 )
制作:佐々木友輔、朗読:菊地裕貴、音楽:田中文久、ロゴ:藤本涼、原作:長塚節『土』映像作家・佐々木友輔が、『略称・連続射殺魔』や『初国知所之天皇』を嚆矢とする〈風景映画〉の系譜を引き継ぎつつ、「風景」の裏に隠された基層の秩序を捉えるために構築された方法論〈場所映画〉を実践した映画/ドキュメンタリー。JR常磐線・関東鉄道常総線・つくばエクスプレス沿線を中心として、茨城全土を移動しながら撮影した映像に、長塚節による長編小説『土』を編集・再構成したテキストを朗読する声と音楽をかさねあわせることによって、おおよそ百年前に書かれた場所をめぐるテキストと、現在の「郊外的」なる場所を捉えた映像とを映画の上で出会わせる試みである。
- 映像と日本社会が辿り続けたこの百年余りの「土地」と撮影者、そして観客とのあり方を、新たな「社稷(しゃしょく)的想像力」のもとに刷新するような野心作である――渡邉大輔(映画史研究者・批評家)
- 佐々木友輔が映像を「量」に還そうとするとき、同時に風景は「風景」以前の場所性に還されようとする。それは、ほとんど無謀な、だからこそ信じるにあたいする冒険だ――萩野亮( 映画批評家)
制作 佐々木友輔(ささき・ゆうすけ)
1985年神戸生まれの映像作家・企画者。東京藝術大学大学院美術研究科博士課程修了(美術博士)。学位論文は「映画による場所論――〈郊外的環境〉を捉えるために」。2003年に初長編『手紙』がイメージフォーラム・フェスティバル2003 一般公募部門大賞を受賞。バンクーバー国際映画祭、ロッテルダム映画祭など各国の映画祭で上映される。近年の主な長編に、秋葉原の連続通り魔事件を題材とした「夢ばかり、眠りはない」、郊外に暮らす人びとの生を描いた「新景カサネガフチ」、2011年の震災直後の"空気"の映画化を試みた「アトモスフィア」。著作に『floating view "郊外"からうまれるアート』(編著、トポフィル)がある。
1985年神戸生まれの映像作家・企画者。東京藝術大学大学院美術研究科博士課程修了(美術博士)。学位論文は「映画による場所論――〈郊外的環境〉を捉えるために」。2003年に初長編『手紙』がイメージフォーラム・フェスティバル2003 一般公募部門大賞を受賞。バンクーバー国際映画祭、ロッテルダム映画祭など各国の映画祭で上映される。近年の主な長編に、秋葉原の連続通り魔事件を題材とした「夢ばかり、眠りはない」、郊外に暮らす人びとの生を描いた「新景カサネガフチ」、2011年の震災直後の"空気"の映画化を試みた「アトモスフィア」。著作に『floating view "郊外"からうまれるアート』(編著、トポフィル)がある。
土瀝青 場所が揺らす映画 単行本
- (著):石川 初, 鈴木 並木, 今和泉 隆行 他
- 発売日:2014/11/1
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floating view 郊外からうまれるアート 単行本(ソフトカバー)
- (著):佐々木友輔 他
- 発売日:2011/8/1
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