TRAILer
映画制作を通じて人間の生きる場所と風景の問題に取り組む
映像作家・佐々木友輔による新作上映。
沖縄を舞台として、映像とテキスト、声と音楽が多層的な場所のイメージを形成する。
上映後は、朗読を担当した詩人のカニエ・ナハ氏、
朗読脚本を執筆した美術批評家の土屋誠一氏をゲストに迎えたトークイベントを開催。
また、佐々木が高校2年時に制作したデビュー作『手紙』も特別上映する。
2016年12月11日(土)イメージフォーラム・シネマテークにて上映
日時:2016年12月11日(日)16:00『手紙』 18:00『TRAILer』+トーク(各回入替制)
料金:一般700円、イメージフォーラム会員500円、2回券1000円
会場:イメージフォーラム・シネマテーク(東京都渋谷区渋谷2-10-2)
トークゲスト:カニエ・ナハ(詩人)、土屋誠一(美術批評家)
『TRAILer』50分/ビデオ/2016年
朗読:カニエ・ナハ 朗読脚本:土屋誠一 音楽:田中文久
1945年の春。米軍が読谷村・渡具知から沖縄本島に上陸し、同年6月に摩文仁の丘で日本軍の組織的抵抗が終了した。2015年の冬。私は渡具知ビーチと沖縄平和祈念公園を検索し、Google Mapだけを頼りに、2点を結ぶ撮影の旅に出た──。初めて訪れた土地のイメージと、その土地に抱いてきたイメージの距離を探る〈場所映画〉の最新作。
『手紙』72分/ビデオ/2002年 制作:佐々木友輔 音楽:稲垣雅俊
ほぼ全編を携帯電話のメール送受信のみで構成した佐々木友輔の長編デビュー作。書いては消しを繰り返し、届かなかった言葉と届いた言葉、相手からの返信を待ち焦がれる指先だけで描く「人間ドラマ」。イメージフォーラム・フェスティバル2003一般公募部門受賞。
佐々木友輔(ささき・ゆうすけ)
1985年兵庫県生まれ。映像作家、企画者。近年の上映・展示に「反戦 来るべき戦争に抗うために」(SNOW Contemporary、2014年)、「第7回恵比寿映像祭」(恵比寿ガーデンプレイス、2015年)、「記述の技術 Art of Description」(ARTZONE、2016年)など。主な著作に『floating view “郊外”からうまれるアート』(編著、トポフィル、2011年)、『土瀝青――場所が揺らす映画』(編著、トポフィル、2014年)など。
カニエ・ナハ
1980年神奈川県生まれ。詩人。2010年「ユリイカの新人」としてデビュー。2015年エルスール財団新人賞〈現代詩部門〉。2016年、詩集『用意された食卓』(私家版、2015年/青土社、2016年)で第21回中原中也賞。新作詩集は『馬引く男』(私家版、2016年)。装幀家として詩集の装幀も手掛けている。装幀/デザインの近作に萩野なつみ『遠葬』(思潮社、2016年)、永方佑樹『√3』(思潮社、2016年)など。
土屋誠一(つちや・せいいち)
1975年、神奈川県生まれ。美術批評家、沖縄県立芸術大学准教授。著書(共著)に『実験場 1950s』(東京国立近代美術館、2012年)、『現代アートの巨匠』(美術出版社、2013年)、『拡張する戦後美術』(小学館、2015年)など。
2016年12月11日(土)イメージフォーラム・シネマテークにて上映
12月4日(日)開催の八王子shortfilm映画祭にて、
佐々木友輔 脚本の短編映画『異類婚のエスノグラフィー』(ワタナベカズキ監督)上映
2061年、長きにわたる戦争で疲弊しきった日本。民族誌学を専攻する大学生・文夫(ふみお)は、偶然知り合った老女・得子(なりこ)に聞き取り調査を依頼した。その目的は、誰も知らない「ファーストコンタクト」を世界に知らしめ、種族間の宿命的な対立の歴史を書き換えること。文夫の熱意を受け取った得子はぽつりぽつりと語り始める。2016年、彼女が恋人と過ごした束の間の幸福な日々のことを……。未来と過去とが折り重なる、SF映像詩。映画祭公式サイト
監督:ワタナベカズキ 脚本:佐々木友輔
撮影:udocorg 音楽:DJまほうつかい
主題歌「Catacombe」ひめとまほう
出演:中田クルミ,伊神忠聡,花井力,角田文,松本高士,児玉磨利,上村正子
- (著):飯田一史, 海老原豊, 佐々木友輔
- 発売日:2015/12/4
- Amazon で詳細を見る
- (著):佐々木 友輔, 若林 幹夫, 藤原 えりみ
- 発売日:2011/8/1
- Amazon で詳細を見る