デモ田中監督/『リリカルスクールの未知との遭遇』

デモ 田中 (監督)
映画『リリカルスクールの未知との遭遇』について【2/5】

シネマート新宿にて絶賛公開中!!
6月18日(土)よりシネマート心斎橋、6月25日(土)より名古屋シネマスコーレ奇跡の夜の上映決定!以降全国順次公開

公式サイト 公式twitter 公式Facebook (取材:深谷直子)

『リリカルスクールの未知との遭遇』 『リリカルスクールの未知との遭遇』場面1 『リリカルスクールの未知との遭遇』場面2――脚本を書く上でのポイントは?

田中 こだわったのは6人それぞれがバランスよく出演するような作りにしたいと。誰かが主役、誰かが脇役ではなく、グループとしての彼女たちがたくさん見れる作りの映画にしたかったんですね。だからグループのシーンを多くしています。キャラクターもそれぞれカブらないように、ayakaさんは不思議ちゃんで、meiさんはリーダーシップがあって仕切り屋、だとか。SMAPを参考にしましたね。meiさんが中居くんで、キムタクがayakaさん。himeさんは末っ子キャラで香取慎吾くん。稲垣吾郎さんがminanさん、クール系ですね。草薙くんはamiさん、なごみ系みたいな。で、森くんがyumiさん、オタク系でメカニック、ってところですね。

――なるほど。監督はリリカルスクールのメンバーと面識はあったんですか?

田中 映画のスタッフとして仕事をしている中で、リリカルスクールのライブの撮影に参加したこともありましたけど、メンバーとの交流は、映画で共演したことがあるayakaさん以外とはなかったです。脚本を書くにあたって少しはみなさんのことを知っておきたいと思って、リリースイベントに参加して、個別握手会でひとりひとりに早口でいろんな質問をして、剥がされながら全員と話したというのが初対面でした(笑)。

――わざわざそんなところで(笑)。

田中 その時点で映画監督をすることは決まっていたんですけど、運営の人たちには内緒にしてもらって、お客さんとしてまず接したんです。ayakaさんにはバレていましたけどね。「今後リリスクをどうしていきたいですか?」とかファンの方々がしなそうな質問ばっかりしていたので、絡みづらそうでした(笑)。その反応を見て、「こういう感じになるのか」と想像の材料にしていました。

――監督はヒップホップはお好きなんですか?

田中 僕はどっちかというとパンクとかロックのほうが好きなんですけど、ビースティ・ボーイズとかデ・ラ・ソウルとか、オールドスクールの出始めのころとかはハマって聴いていました。あと、この映画に出てくる宇宙人のバムさんは、もちろんアフリカ・バンバータを意識しているんですけど、ジョン・ライドンがアフリカ・バンバータとコラボしたリ、マルコム・マクラーレンがヒップホップっぽいアルバムを出したりしたのが僕にとってのヒップホップの入り口でした。

――アフリカ・バンバータはヒップホップの始祖と言われるミュージシャンで、それをモデルとするバムさんも、やはりリリカルスクールのみんなを先生のように導いていきますね。こういうストーリーはどうやって生まれたんですか?

田中 青春映画を作りたいというのと、音楽業界ものを作りたいという想いがあって、成長を描くストーリーを考える中で、突然変異的な何かが現れるということを思い付いて。彼女たち“ゆとり世代”とか“さとり世代”とか言われている人たちが何にいちばん反応するだろう?と考えて、宇宙人じゃないのかな?と。師匠然としていない、愛くるしいキャラクターの宇宙人に、彼女たちが加勢をし、学び……、みたいな交流が可愛く映るんじゃないかな?と思いました。企画を立てていた去年は、ちょうど『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(15)の公開の年ですし、『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2 』(89)のイベントもありましたし、SF映画のアニバーサリー・イヤーという感じだったので、SFコメディみたいな要素を入れたらどうか?って、最初に企画を立てていたときに提案をしたら、そこから「やろうやろう!」と話が進んでいったんですよね。

――ああ、なるほど。すごく楽しい物語になりましたよね。バムさんとリリカルスクールとの修行シーンでは、SFの世界観もすっかり忘れて教育番組を見ているような感覚になっていました(笑)。

田中 ああ、そうですよね。女の子にはそういうイメージがあって。あと自分がそういうものを見て育ってきたので、にじみ出ちゃいましたね。キャラクターのデザインも、日本の昔の特撮ものの「がんばれ!! ロボコン」(74~77)とか、ああいうのを意識しました。「アルフ」(86~90)とか「セサミストリート」(69~)とかの洋モノのパペットみたいにしようか?という案もあったんですが、あえて和風のクラシックな感じにしました。僕はこういうのがしっくりくるんですよね。ちょっとブサ可愛くして。

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リリカルスクールの未知との遭遇 2016年/日本/カラー/75分/
主演:リリカルスクール<ayaka、mei、yumi、ami、minan、hime>
監督・編集:デモ田中 スーパーバイザー:M.C.BOO 脚本:加藤淳也、デモ田中、M.C.BOO
出演:ANI(スチャダラパー)、バッファロー吾郎A、BIKKE(TOKYO No.1 SOUL SET)他
声の出演:塩屋浩三(アニメ『ドラゴンボール』シリーズ魔人ブウ役)
主題歌「RUN and RUN」lyrical school(キングレコード)
「リリカルスクール」映画製作委員会(キングレコード+日販+DLE+ブートロック)
© 2016 lyrical school Film Partners
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シネマート新宿にて絶賛公開中!!
6月18日(土)よりシネマート心斎橋、
6月25日(土)より名古屋シネマスコーレ
奇跡の夜の上映決定!以降全国順次公開

2016/06/05/10:02 | トラックバック (0)
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