日本未公開のアメリカンインディーズの傑作⻘春映画、いよいよ初ロードショー!
アメリカン・スリープオーバー
2016年8月27日(土)より下北沢トリウッドにて日本初ロードショー!
─わたしと、あなたの神話─
デトロイト郊外、夏休み最後の週末。少年は一目惚れした⼥性を探し、大学生は双⼦の姉妹の間で揺れ、少⼥は“楽しいなにか”を追い求める。初めてのキス、⾔葉では⾔い表せない恋、そしてパーティ。⻘春を追いかけている彼らだが、その瞬間もいつかノスタルジーを感じる過去になるのだと気づき始め……。
2010年のカンヌ国際映画祭批評家週間にも出品された本作は、ジャンルとしてはいわゆる“coming of age story(film)”といわれるもので、思春期の少年・少女の心理的成熟の過程が「sleep over=お泊り会」を舞台に瑞々しく描かれている。 2作目の『イット・フォローズ』が日本でも本年1月に公開されたばかりで注目が高まっているデビッド・ロバート・ミッチェル監督の長編デビュー作であり、イベント等で数回上映され圧倒的な支持を得た。
ちなみにアメリカの「sleep over」では、夜はピザなどのデリバリーを取り、朝はパンケーキなどの簡単なものが家によって出されることが多いという。 大きな一軒家に大人数が寝袋を持って集まるというのは日本ではなかなか想像しづらいが、それでも観ていてワクワクするのは「お泊り会」というイベントが、なにか普遍的な魅力を持っているということだろう。
主人公のマギーはその後一体誰と本気で付き合いどんな人生を送るのだろうか。
スーパーマーケットで⾒かけた⾦髪の少⼥に⼼惹かれたボブの視線は、
その後一体誰の上に注がれるのだろうか。
そしてマギーを⾒つめるベスやボブを⾒つめる
マーカスの視線に込められた悲しみの色は、一体何を意味するのだろうか。
そんな思いが湧き上がっては消え、
その残滓が静かにゆっくりと胸の底に降り積もっていく。
その繰り返しの中で、私たちは『アメリカン・スリープオーバー』という映画を観ているのではなく、⾃分の胸に降り積もる可能性の残滓の堆積を観ているのではないかという思いに捕われることになるだろう。
(樋口泰人 映画批評家/boid 主宰)
『アメリカン・スリープオーバー』(2010/96 分)
原題:THE MYTH OF THE AMERICAN SLEEPOVER
監督・脚本:デヴィッド・ロバート・ミッチェル
撮影:ジェームズ・ラクストン 編集:ジュリオ・ペレス 4世
音楽:カイル・ニューマスター 製作:ジャスティン・バーバー 他
出演:クレア・スロマ、ジェイド・ラムジー、ニキタ・ラムジー、
マーロン・モートン、エイミー・サイメツ、アマンダ・バウアー
2010 年度カンヌ国際映画祭批評家週間ノミネート
2010 年度サウス・バイ・ サウスウエスト国際映画祭 審査員特別賞 受賞
企画協力:Visit Films/Gucchi's Free School/前信介
<タイムテーブル>
⼟曜〜15:00/19:30 ⽇曜〜15:00 平⽇〜19:30 ※火曜定休
<料⾦>
一般:1,600 円 学生・シニア:1,300 円 高校生以下:1,000 円
☆キーアートのポスターを各回先着でプレゼント!
※数に限りがございますので、在庫がなくなり次第配布を終了致します。ご了承下さい。