イスラーム映画祭2
2017年1月14日(土)~20日(金)、渋谷ユーロスペースにて開催!
1月21日(土)~27日(金) 名古屋シネマテーク、
3月25日(土)~31日(金) 神戸・元町映画館にて開催
今昔の映画を通してイスラーム文化に触れることができる第2回「イスラーム映画祭」が、1月14日(土)~20日(金)の7日間、渋谷ユーロスペースで開催される。一昨年の12月に国内で初めて開催された同映画祭は、イスラーム的価値観や文化、市井で暮らす人々の素朴な姿など、普段ではなかなか触れることのできないイスラーム世界の等身大の姿を垣間見る機会として大きな反響を呼んだ。
今回は、エジプト、バングラデシュ、チュニジア、イラン、パキスタンのほか、レバノン、タイ、インドといったムスリムの割合が半数、もしくは少数の国で製作された映画も取り上げ、より深く“異文化理解の場”を創出するプログラムにしたいと意気込む。
また、期間中には多彩なゲストを招いてのトークセッションも行われ、上映作品の魅力やイスラーム文化に対する理解を深める絶好の機会となるはずなので、イスラームに興味のある人は是非会場まで足を運んでみて欲しい。
なお、前回開催時にSNSを通じて多く寄せられた「東京だけではなく、地方でも開催してほしい」という要望に応えて、今回は名古屋(1月21日【土】~27日【金】 )と、神戸(3月25日【土】~31日(金))でも開催される。名古屋と神戸でしか上映されない作品もあるので、こちらにも注目していただきたい。
トークセッション
1、1月14日(日)『敷物と掛布』上映後
エジプトの若者が見た「2011年1月25日」~アラブの春~
ゲスト:アハマド・カリーム『敷物と掛布』翻訳 / 東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士課程
2、1月14日(日)『バーバ・アジーズ』上映後 実在するスーフィー音楽祭を訪ねて
ゲスト:サラーム海上 よろずエキゾ風物ライター / DJ / 中東料理研究家
3、1月15日(日)『泥の鳥』上映後 バウルの歌を探しに
ゲスト:川内有緒 ノンフィクション作家 著書『パリでメシを食う』『バウルの歌を探しに バングラデシュの喧騒に紛れ込んだ彷徨の記録』ほか
4、1月17日(木)『十四夜の月』上映後
“君は比類なきほど美しい”~ワヒーダー・ラフマーンとグル・ダット~
ゲスト:麻田豊 元東京外国語大学准教授(ウルドゥー語学文学、インド・イスラーム文化)/ 翻訳家
5、1月19日(木)『バーバ・アジーズ』上映後 女ひとり、イスラム旅
ゲスト:常見藤代 写真家 著書『女ノマド、一人砂漠に生きる』『女ひとり、イスラム旅』ほか
2017年1月14日(土)~20日(金) 渋谷ユーロスペースにて開催!
1月21日(土)~27日(金) 名古屋シネマテーク、
3月25日(土)~31日(金) 神戸・元町映画館にて開催
- オープニング作品
『私たちはどこに行くの?』(ナディーン・ラバキ監督/2011年/レバノン)
日本でもヒットした『キャラメル』のナディーン・ラバキ監督の第2作となる本作は、男たちの争いを止めようと女性たちが宗教を越えて共闘する悲喜劇で、中東=イスラーム一色というイメージと異なるレバノンならではの作品。アラブ各国でヒットし、トロント国際映画祭では観客賞を受賞した。 - 『敷物と掛布』(アフマド・アブダッラー監督/2013年/エジプト)
2011年1月25日に起こったエジプト革命。その中心地となったタハリール広場ではなく、周辺の貧困地域を舞台にした人間ドラマ。台詞を極力排して音楽を効果的に使った映像詩。タイトルの“敷物と掛布”は一つの音楽ジャンルを表している。 - 『泥の鳥』(タレク・マスゥド監督/2002年/バングラデシュ)
バングラデシュ独立戦争前夜を背景にした、ある家族の物語。ベンガルに伝わる“バウル音楽”に彩られた子供たちの姿が叙情豊かに描き出される。カンヌ国際映画祭・批評家連盟賞受賞作。 - 『蝶と花』(ユッタナー・ムクダーサニット監督/1985年/タイ)
ムスリムが多いマレーシア国境付近の町を舞台に、貧しい一家を支える主人公が、闇仕事を通じて成長する姿を描く、みずみずしい青春ドラマ。タイ映画史上に残る名作との呼び声が高い一本。 - 『改宗』(パーヌ・アーリー、コン・リッディー監督/2008年/タイ)
結婚と改宗という二つの決断を果たした女性の、新たな人生を描くロードドキュメンタリー。結婚とは何かについても考えさせられ、彼女の迷いや歓びから、やがてぎこちなくも素朴な夫婦の愛の物語が見えてくる。 - 『バーバ・アジーズ』(ナーセル・ヘミール監督/2004年/チュニジア)
アラブからペルシャ、そして中央アジアへと旅をする、イスラーム修道僧と孫娘のロード・ムービー。スーフィー音楽や様々な国の民族音楽が物語を彩り、“アラビアンナイト”さながらの世界を堪能させてくれる。 - 『十四夜の月』(M.サーディク監督/1960年/インド)
インド映画史を語る上で欠かすことのできない巨匠グル・ダット主演の古典的メロドラマ。イスラーム文化花咲く北インドのラクナウを舞台に、女性が顔を隠す習慣ゆえに始まる三角関係の悲恋を、歌や踊りも満載に描きだされる。ヒロインの美しさを讃える歌が公開当時大ヒットしたことでも知られる。 - 『マリアの息子』(ハミド・ジェベリ監督/1999年/イラン)
イラン映画の定番スタイルであった、幼い子供を主人公にした本作は、ムスリムの少年とカトリックの神父の素朴な交流を通して、子供たちの世界には“境界”がないことを描き出している。 - 『ミスター&ミセス・アイヤル』(アパルナ・セン監督/2002年/インド)
宗教対立に巻き込まれたヒンドゥー女性とムスリム男性が、束の間の夫婦を装う物語。緊迫した状況下で、次第に惹かれ合っていく2人の姿に、宗教融和への祈りが込もる。深刻な題材を描きつつも、観る者の胸を締めつけずにはおかない珠玉のラブストーリー。 - ★特別上映『神に誓って』(ショエーブ・マンスール監督/2007年/パキスタン)
パキスタン国内における過激な原理主義とリベラルなムスリムの軋轢や、欧米のイスラーム嫌悪など、様々なテーマを重厚に描いた社会派ドラマ。パキスタン本国では歴代興行記録を塗り替えて一大社会現象を巻き起こした本作を、名古屋と神戸でのみ特別上映。
2017年1月14日(土)~20日(金)、渋谷ユーロスペースにて開催!
1月21日(土)~27日(金) 名古屋シネマテーク、
3月25日(土)~31日(金) 神戸・元町映画館にて開催
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