UNDERGROUND© MCMXCV by CIBY 2000-All rights reserved 一度聴いたら忘れられない特徴的なサウンドと独特なテンポで紡がれる祝祭感と疾走感溢れる作風で、世界中の映画ファンを魅了しているエミール・クストリッツァ監督の最新作『オン・ザ・ミルキー・ロード』が、9月15日（金）から全国の劇場で公開されるのに合わせ、クストリッツァ監督の代表作を一挙に上映する特集上映が、9月16日（土）より2週間限定でYEBISU GARDEN CINEMAで開催される。

今回上映されるのは、ヨーロッパ中を放浪したジプシーの日常生活を一人の青年の成長記として描いて第42回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した『ジプシーのとき』、 監督の祖国である旧ユーゴスラヴィアの50年に渡る激動の歴史をブラックユーモアとシニカルなファンタジーとして仕立て直して第53回カンヌ国際映画祭でパルム・ドール(最高賞)を受賞した『アンダーグラウンド』、 『アンダーグラウンド』に対する批判に嫌気が差して引退宣言をした監督が、三世代のジプシーが繰り広げる狂騒を政治性を排した底抜けの陽気さと笑いで彩った人間賛歌として謳い上げてヴェネチア映画祭で銀獅子賞(監督賞)を受賞した『黒猫・白猫』、 監督が息子の参加するバンドに合流して、“エミール・クストリッツァ&ノー・スモーキング・オーケストラ”としてヨーロッパ・ツアーに出た際の模様を記録したロードムービー『SUPER8』の四作品。
中でも注目して欲しいのは、クストリッツア監督の代名詞的作品である『アンダーグラウンド』の完全版が本邦初上映される点だ。全3章で構成されていた通常版に対して、テレビ放映用に特別編集された完全版では、実に143分に及ぶ初公開シーンを加えた6つのエピソードで構成されているという。総上映時間も5時間14分と長大になるため、今回の上映では前編（エピソード1～3）と後編（エピソード4～6）に分けて上映される。ファンはこの機会を絶対に見逃さないでいただきたい。

1. 『アンダーグラウンド　通常版』(1995年／カラー／171分／デジタル・リマスター版【DCP】)
   
2. 『アンダーグラウンド　完全版』(1995／314分／デジタル【DVDクオリティ】)
   
3. 『ジプシーのとき』(1989／142分／デジタル・リマスター版【DCP】)
   
4. 『黒猫・白猫』(1998／129分／デジタル【DVDクオリティ】)
   
5. 『SUPER8』(2001／92分／デジタル【DVDクオリティ】)