西原孝至監督×岩瀬亮『シスターフッド』

西原 孝至 (監督) × 岩瀬 亮 (俳優)
映画『シスターフッド』について【2/6】

2019年3月1日(金)よりアップリンク渋谷にて公開中、全国順次公開

公式サイト 公式twitter 公式Facebook (取材:深谷直子)

西原孝至監督画像2西原孝至監督

西原 そうですね、この映画はドキュメンタリーなのか?フィクションなのか?と問われたら、「実験映画」という言い方が自分の中ではストンとくると思っていて。ジャンルとしての実験映画というのは多分また別のものを指すのかもしれないですけど、イメージとしてはそんな感じですね。

――モノクロの映像がとてもきれいですね。撮影に『ひかりの歌』(17)の飯岡幸子さんのお名前もありますが、どのパートを撮られているんですか?

西原 ドキュメンタリーの部分は僕が自分でカメラを回していて、ドラマ部分で飯岡さんに入っていただきました。

――BOMIさんと兎丸さんのドキュメンタリーは、時間にするとどれぐらい撮り貯めたのでしょうか?

西原 二人で50時間ぐらいですかね。

岩瀬 僕も質問していいですか? ある人物のドキュメンタリーを撮るとき、ずっと撮っていたらとんでもない量になってしまうと思うんですが、そこで「ここだ」とか「ここは撮らなくていい」とか判断するのはカンですか?

西原 確かにずっと撮っているわけにもお互いいかないから、ある程度のところでカメラを止めるんですが、それは半分カンというか。そうやってディレクターやカメラマンが「いいな」と選択するところが作品になるわけですから。

岩瀬 被写体の人はどれぐらいカメラを意識しているものなんでしょう? カメラを向けられているときと、そうではなくしゃべるときとで差は感じますか?

西原 ドキュメンタリーって、ありのままを撮るというイメージがあると思うんですけど、多分カメラを向けている時点でその人のありのままは撮れないと僕は思っていて、撮影者との関係性みたいなものが撮れるんじゃないかなと思っています。

岩瀬 では関係性も込みで撮るという。

西原 そういうことだと思いますね。

――映画の中に、兎丸さんがヌード写真の撮影をしているシーンがありますが、あれは実際の撮影現場に監督がついていって、それを撮らせてもらっているということですか?

西原 そうです。あのシーンは、兎丸さんのお友達の豊嶋希沙さんという写真家と、作品撮りというのではなく簡単なポートレートの撮影をするというのを聞いて、その現場にお邪魔させてもらいました。

――猫がたくさん出てきてとても和みました(笑)。兎丸さんと写真家との親密な空気が映っていて、よく撮らせていただけたなと思います。

『シスターフッド』場面画像2 『シスターフッド』場面画像3西原 多分こういう映像を撮ることについて、最初は被写体の方たちからしたら「いきなりよくわからない依頼が来たな」と思ったと思うんですよ(苦笑)。だから撮影に入る前にかなりやり取りをして、「こういう作品を作りたい」ということを伝えていきました。先ほども話したように、ドキュメンタリーは撮る側と撮られる側の関係性が大事だと思っているので、そのへんが撮影前に時間をかけた部分ですね。

――そうして撮り貯めた映像に、#MeTooなどのムーブメントを受けて、新たにフィクション部分を加えていくわけですが、男性がこうしたムーブメントをどう思っているのか?というのは私も知りたいところで、岩瀬さんが演じた池田はきっとそういう視点をもたらすためのキャラクターですよね。最初は恋人など身近な女性の気持ちをわかっていませんでしたが、女性たちへのインタビューを通してだんだん変化していくという。

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シスターフッド (2019年/日本/モノクロ/87分/16:9/ 5.1ch)
出演:兎丸愛美,BOMI,遠藤新菜,秋月三佳,戸塚純貴,栗林藍希,SUMIRE,岩瀬亮
監督・脚本・編集:西原孝至
撮影:飯岡幸子,山本大輔 音響:黄永昌 助監督:鈴木藍 スチール:nao takeda 音楽:Rowken
製作・配給:sky-key factory © 2019 sky-key factory
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2019年3月1日(金)よりアップリンク渋谷にて公開中、
全国順次公開

2019/03/04/20:32 | トラックバック (0)
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