『リング・ワンダリング』金子雅和監督&長谷川初範(俳優)画像

金子 雅和 (監督) & 長谷川初範(俳優)
映画『リング・ワンダリング』について【4/4】

2022年2月19日(土)より渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開

公式サイト 公式twitter 公式Facebook (取材:深谷直子 撮影協力:宮益御嶽神社)

『リング・ワンダリング』場面画像10『リング・ワンダリング』場面画像11
――森泉岳土さんの漫画も映画の中に溶け込んでいる感じでした。森泉さんとのご縁は?

金子 森泉さんは大林千茱萸さんとご夫妻なんです。大林さんは長野県のうえだ城下町映画祭の審査員をずっとやられていて、もう10年以上前になりますが、大林さんの名前が冠された審査員賞をいただいたところからのご縁がありまして、ずっと応援してくださっていて、森泉さんも僕の過去作の試写会に来ていただいたことがあります。この作品の漫画家さんを誰にしようか?と考えていたときに、すごく美しく余白のある絵を描かれる方なので、勝手ながら作品のテイストに合うと思ってお願いしました。

――長谷川さんや阿部純子さんがそのままキャラクターになっていますね。

金子 同時に笠松さんご本人も絵を描くのが好きな方なので、漫画を描くシーンは本当に集中して描いている姿をリアルに演じています。

――そうなんですか。様になっていましたもんね。

金子 演じるというより、本人の中でも自然にできていたんじゃないのかなと。

――長谷川さんは森泉さんの作品を読まれたことはありますか?

長谷川 いえ、僕は知らなかったので。(資料を見ながら)美しいですねえ。漫画というより本当に絵ですね。

金子 ペンではなくて爪楊枝と水と墨で描くんです。紙に爪楊枝を使って水で描いて、そこに墨を垂らしてという描き方なんです。なんでそうするのかというと、僕が自然について言ったのともしかしたら近いのかもしれませんが、それによって自分で計算できない部分が出るからなんだそうです。自分の中にある描きたいものだけを描くというのでは面白くない、自分の計算を超えたことをやりたいと。にじんでしまうから、1つ1つの絵を描いて、それをパソコン上でコラージュしていくという手法を取られているので、すごく手間がかかっています。

長谷川 そういうことをする方がいらっしゃるんだ。漫画の域を超えちゃっていますね。

金子 フランスなど海外でも人気がありますね。

――映画の終盤ではペンではないもので描くということをしていますね。

金子 そうなんです。もともとの脚本では普通にペンで描いていたんですけど、森泉さんと最初に打ち合わせをさせていただいたときに話に出たのは、草介がミドリたちとの出会いを通して変化し、絵が変わるというところを映画で描きたいのだけれど、それをビジュアルで伝えるにはどうしたらいいだろうか?と。絵のタッチが変わるというのは、プロの画家や漫画家なら見てすぐにわかるかもしれませんが、一般の方にはわかりにくい。そこで、いちばん象徴的に伝わるのは道具が変わるということだろうなと。道具を何にするか?となったときに、森泉さんが普段爪楊枝で描いているというところからヒントをいただいて、映画の終盤の大事なシーンが出来上がりました。そのシーンは劇場でぜひご覧ください。

長谷川 いやー、すごい。そういう細かい描写の積み重ねがこの映画にはたくさんあるんですね。ここまで細かく映画を撮っているとは。絵ですよね、ていねいに描き込まれた。

――監督はもともと画家を志していたとか。

金子 画家とか、それこそ漫画家とかイラストレーターとか、絵を描く職業になりたいなと思っていました。映画って、ワンカットワンカットが絵であるとも言えますが、僕もは長編映画を作るときは1枚の大きな絵を描くというイメージがあります。ワンカットはキャンパスに一筆、色を置く感じ、それらが全体として1枚の絵画になっていく、という意識がいつもあります。

長谷川 出演者がご自分の絵の中の1人なんですよね。だからすごくていねいに描き込んである。

――監督のすべてを投入したような作品ですね。公開がとても楽しみです。

金子 はい、どんな感想を持っていただけるか、僕も楽しみです。繰り返しになりますが、戦争や失われた記憶など、扱っている題材はシリアスだし重いのですが、難解ではないし、とても間口の広いエンタテインメント作品だと思います。気楽に観ていただいて、純粋に楽しんでほしいなと思います。

『リング・ワンダリング』金子雅和監督&長谷川初範さん画像2

( 2022年1月28日 渋谷シアター・イメージフォーラムにて
取材:深谷直子 撮影協力:宮益御嶽神社 )

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リング・ワンダリング (2021年/日本/103分/カラー)
出演:笠松将,阿部純子,片岡礼子,長谷川初範,田中要次,品川徹,安田顕,伊藤駿太,横山美智代,古屋隆太,増田修一朗,細井学,友秋,桜まゆみ,石本政晶,ボブ鈴木,比佐仁,山下徳久,大宮将司,平沼誠士,伊藤ひろし,納葉,川綱治加来
監督:金子雅和 脚本:金子雅和,吉村元希 劇中漫画:森泉岳土 音楽:富山優子 撮影:古屋幸一
照明:吉川慎太郎 美術:部谷京子 録音:岩間翼 音響:黄永昌 VFX:高橋昂也
スタイリスト:チバヤスヒロ メイク:知野香那子 イメージボード:金子美由紀 助監督:土屋圭
制作主任:名倉愛 アソシエイトプロデューサー:松井晶子 ラインプロデューサー:武石宏登
キャスティング:大松高 エグゼクティヴ・プロデューサー:松本光司
プロデューサー:塩月隆史,鴻池和彦 製作協力:中山豊,中田直美
製作:リング・ワンダリング製作委員会(Monkey Syndicate、ラフター、プロジェクト ドーン、cinepos、kinone)
©2021 リング・ワンダリング製作委員会 配給宣伝:ムービー・アクト・プロジェクト
公式サイト 公式twitter 公式Facebook

2022年2月19日(土)より
渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開

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2022/02/18/15:04 | トラックバック (0)
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