佐藤 寿保監督/『眼球の夢』

佐藤 寿保 (監督) 映画『眼球の夢』について【2/5】

2016年7月30日よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開

公式サイト 公式twitter 公式Facebook (取材:深谷直子)

『眼球の夢』 『眼球の夢』場面6――夢野史郎さんとは約10年ぶりのコンビ復活となりましたね。

佐藤 まあ俺も言われて「もう10年も経つのか」ということをあらためて思ったんですけど、さっきも言ったように今はなかなか思うように映画が撮れないわけでね。だから本当に久々だったんだけど、感性的には前やっていた延長線上で書いてもらったので、まあそんじょそこらの普通の映画とは全然違うものになったんじゃないかなと思っています。

――前に監督にインタビューをしたときに、脚本作りは脚本家に任せきりにはしないとおっしゃっていましたが、今回もやはり夢野さんにお任せするというのではなく、アイディアを投げ合って書いていったのでしょうか?

佐藤 そうですね。脚本を作る前にプロットを作るんだけど、プロット段階でも2、3稿やり取りをして、それで絞っていったという感じです。まあテーマの芯になるものは変わらないというか、女流カメラマンを主人公にしたもので、それを縦軸にして「眼球写真」というものをやろうとシナリオを作っていきました。

――キャスティングが大変ハマっていましたね。主人公の麻耶役を演じた万里紗さんが本当に逸材という感じで。

佐藤 麻耶とリエという女性二人の役はオーディションをしたんですけど、万里紗は会場に入ってきたときから「ああ、麻耶はこの子かなあ」というカンが働いて、オーディションは二次、三次とやったんですけど、その感じは変わらなくて、彼女にお願いしました。

――私は万里紗さんにも取材をしたのですが、ご本人のキャラクターは麻耶と全然違いますよね。とても伸びやかな方でした。

佐藤 まあ役者というのは大体、役のキャラクターとそっくり同じだったら逆に面白くないわけでね。万里紗はすごく繊細な女の子というか、かと思うとちょっと男っぽいところもあるし。それがもう思い切ってやっていますからね。演じるのは理屈ではないですから。「こうやってください」っていうものではなく、本人が役をかみ砕いてそれを表出するわけだから。そこらへんのところは上手く泳いでくれたというか、台本以上のものを膨らませてくれたんじゃないかなと思っています。

1 2 345

眼球の夢 2016年/日米合作/カラー/DCP/102分
出演:佐藤 寿保、桜木梨奈、中野剛、PANTA、小林竜樹、佐川一政、シャイリー波輝、川瀬陽太、和女
監督:佐藤寿保 脚本:夢野史郎 撮影:御木茂則 照明:松隈信一 録音:植田中 美術:林千奈
音楽:田所大輔 田辺裕己彦 編集:鵜飼邦彦 音響効果:丹雄二 カラーグレーディング:広瀬亮一
衣装:小海綾美 ヘアメイク:ビューティ★佐口 特殊造形:百武朋 助監督:伊藤一平
制作担当:太田勝一郎 キャスティング:小林良二 スチール:土屋久美子 蒔苗仁 題字:舛田忍
ラインプロデューサー:金森保 共同プロデューサー:矢島仁
プロデューサー: ヴェレナ・パラヴェル、ルーシァン・キャスティーヌ=テイラー、坂口一直
制作プロダクション:キリシマ1945 共同研究:東京工芸大学映像表現研究室 
特別協力:フジヤエービック 製作:アレット・トン・シネマ スタンス・カンパニー 配給・宣伝:太秦
© 2016 Arrete Ton Cinema, Stance Company
公式サイト 公式twitter 公式Facebook

2016年7月30日よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開

2016/08/09/21:32 | トラックバック (0)
インタビュー記事
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

主なキャスト / スタッフ

キャスト&スタッフで関連がありそうな記事
メルマガ購読・解除
INTRO 試写会プレゼント速報
掲載前の情報を配信。最初の応募者は必ず当選!メルメガをチェックして試写状をGETせよ!
新着記事
アクセスランキング
 
 
 
 
Copyright © 2004-2024 INTRO