マリオ・クジク (監督) & B.B.クラーク (脚本)
映画『GARAGE ROCKIN' CRAZE』について【2/4】
2017年1月14日(土)~27日(金)まで渋谷HUMAXシネマにて
1月28日(土)~2月3日(金)まで名古屋シネマスコーレにて Rockin’レイトショー!
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――他にも映画を観てあらためてガレージ・シーンについて気付くことがいろいろありました。“ガレージ”と括られる中にはGSもあればサーフ・ロックもあればグラムもあればロックンロールもあるんですが、それは他に居場所がないマイノリティということなんだなあと。自分の好きな音楽を迎え入れてくれるガレージ・シーンにみんな感謝しているようでしたね。
クラーク ガレージって元々の言葉の由来としては練習場所がないから家のガレージでやるってことで、「有名になりたい」とか「レコードを出したい」とか、そんな特別な希望がなくても好きだからやっている、っていうのがガレージなんだと思います。
クジク ヤングパリジャンのツネ(TSUNEGLAM SAM)さんが映画の中で語ってくれるんですけど、ガレージはみんなの原点、故郷みたいなもので、いつでも帰る場所がここにあるから好きなことが存分にできているんだと思います。
――あと、「日本のガレージ・シーンはアメリカのカレッジ・シーンに近いんじゃないか?」という話にもなるほどと思いました。確かに造形大とかの美術系の大学で結成されたバンドが多くて、学歴云々ということではないんですけど、すごく美意識や感度が高いバンドがガレージ・シーンに集まっているのかなという気がしました。
クジク そうですね。でも日本はまた独特で。アメリカのカレッジ・シーンは部活とか文化祭ノリで、もっとライトというか。ヴィヴィアンボーイズのnao☆naoさんが在籍していたというヘビメタサークルみたいなものは向こうにはなくて。こういう人を生み出すところは向こうと違うんですよね。
――本当にどのバンドもマニアックですよね。マリオ監督のお気に入りのバンドを教えてください。
クジク う~~ん……(すごく悩んで)、ひとつだけというのは無理で、順番関係なく5つ挙げると、ヴィヴィアンボーイズ、サターンズ、テキサコレザーマン、ミネソタ・ヴードゥーメン、ロスリズラス。他にも好きなバンドはたくさんあるんですけど、彼らは何も知らずに見てビックリしたという、自分で発見したようなバンドなので特別です。
――各バンドの魅力もしっかり浮き彫りになっていますよね。ライブシーンもすごく楽しかったです。
クジク 最初からこの映画を作るには1年や2年の取材では足りないと思っていました。長い時間がかかるだろうなと。みんなカッコよく映したいと思ったからこそずっと撮ってきて、編集に入ったときに欠けている映像、欠けているシーンがないように作りたかった。
クラーク 彼はMVとかをいろいろ作っていたんだけど、音楽ドキュメンタリーを編集する上ではせっかく音楽のドキュメンタリーだから曲はたっぷり使ったほうがいいんじゃないかなって提案しました。で、音楽性に集中するとしたらやっぱりテンポがよくないとダメなんで、編集するときは曲順が話の流れと合うようにして、インタビューの一言をどこに入れるかってことを重視しました。お互いに邪魔しないで曲も楽しめるし話も楽しめる、そういうものになるように編集しました。
監督/マリオ・クジク
出演/The 5.6.7.8’s、20 Hits、Theee Bat、Baitones、Bobby’s Bar、Daddy-O-Nov、Mr.Death、The Drexel、Eddie Legend A-Go-Go、The Fadeaways、Firestarter、The Fly & His One Man Garbage、Gasoline、Great3、The Great Mongoose、Jackie & the Cedrics、Jet Boys、Jimmy Mashiko、Los Rislaz、Minnesota Voodoo Men、Pinky Aoki、Rock-A-Cherry、Saturns、Supersnazz、Stompin’ Riffraffs、The Titans、Texaco Leatherman、Vivian Boys、Young Parisian、ギターウルフ、ザ・シャロウズ、東京 Cramps、マキニカリスほか
配給:日本出版販売 提供:キングレコード+日本出版販売 © 2016 Freza Films
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