触れたつもりで
心が通じたのはたった一人、元犯罪者の同僚だった
女子高生・ももが働く楽器店に、元犯罪者の噂がある男性・由之がやってきた。周りの目は厳しいが、互いに傷を持ったももと由之は心を通わせて行く。そんな中、二人はある事件の「共犯者」になってしまい……。
2018年8月4日(土)~10日(金) 池袋シネマ・ロサにて上映
同じものを見ていた私たちは共犯者になった
本作は女子高生と元犯罪者が触れ合うことによる、すれ違いや心の動揺、人を信じること、その難しさを描いた短編作品。
映画製作者の育成を目標に掲げる東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻で作られた作品で、黒沢清、諏訪敦彦に師事し、父親の不倫に振り回される少年のひと夏をユーモアを交えて描いた『向こうの家』が高評を博し、上映両日立ち見を記録した西川達郎が監督。脚本は坂元裕二に師事した川原杏奈。
主役の永束ももを演じるのは『バウムちゃんねる映画祭』にて最多出演を誇り、その凛とした佇まいが印象を残す大田恵里圭。心を通わせる同僚・石黒由之を演じるのは『湯を沸かすほどの熱い愛』などで存在感を見せる泉光典。また楽器店の社員役を『赤色彗星倶楽部』の櫻井保幸が演じ、その他、松木大輔、由川信幸、大石菊華、加藤あゆ香が出演している。
期間中は連日舞台挨拶やトークショーが行われるほか、西川達郎監督作品『ゼンラレジスタンス』と川原杏奈監督作品『がらんどう』も同時上映される。
コメント
「私とあなたは同じ一つの景色を見れるのだろうか? それが可能に思える瞬間に、世界は壊れ、はなればなれになってしまう。絶望と希望の狭間にあるその儚さの(つまり映画の)味わいが確かにそこにある。」諏訪敦彦(映画監督)
同時上映作品
規則に厳しすぎる警察官・矢淵には、恋人にも言えない過去があった。それはかつて自分がストリーキングに情熱を燃やしていたこと。恋人との仲も円満な一方、矢淵は昔のストリーキング仲間からの熱心な誘いを受けていて――。
出演:細川佳央、竹本みき、三原哲郎、大石結介、巴山祐樹、藤沢大輔、永靖たくと
監督:西川達郎 プロデュ−サー:渡邊健悟 脚本:中野みづほ 撮影:袮津尚輝 照明:薛白
美術:加藤珠子 云丹 栗田珠似 カン楽 録音・整音:三好悠介 編集:戴周杰 衣装:栗田珠似 音楽:村貫誠
母、唯子を失った早希は心の傷を癒せず父の則夫に冷たく当たってしまっていた。心配した祖母のヨシ子に呼び出された早希は母の部屋で一枚のバーコードを見つける。それはヨシ子と唯子の希望の約束だった。
出演:小島里砂,坂倉球水,熊谷ニーナ,坂口候一,小野広子,橋本雄生,三島優奈,佐藤梓,黒川麗美,松尾和樹,笹谷紘平,中島美紀
監督・脚本・編集:川原杏奈 撮影:中西基樹 録音・整音:武藤あすか 撮影助手:糟谷麻奈,横山達也,松本光
録音助手:中村美来,乙幡優 演出助手:土井優里花,宮本舞,黒田早紀,古田渓,清水すみれ,角岡伸哉,与田香菜子
音楽:井上健太,上田賢次郎