インタビュー
福永壮志監督監督『リベリアの白い血』

福永 壮志 (監督)
映画『リベリアの白い血』について【3/7】

2017年8月5日(土)よりアップリンク渋谷にて大好評上映中!ほか全国順次公開

公式サイト 公式Facebook (取材:深谷直子)

福永壮志監督2 『リベリアの白い血』場面3
――この作品は、リベリアの政府が設立した映画組合との共同制作1作目ということですね。

福永 オフィシャルでしっかり共同制作でという形では1作目です。リベリアは映画業界自体がとても小さいので、海外のフィルムメーカーがリベリアに行って撮るということがまずないんです。この作品以前には、日本でも公開されている『ジョニー・マッド・ドッグ』(08)が海外からクルーが来てリベリアで撮った1本目と言われていて、僕らの映画は海外の制作としては2本目で、リベリアの映画組合がオフィシャルで関わった作品としては1本目と言われています。

――リベリアには映画監督はいるのでしょうか?

福永 やっていらっしゃる方はいますけど、国内で作られている作品というのは僕らが観ている映画と比べるとクオリティは劣ります。映画制作の教育や機材も行き届かないし、海外の映画を観るという環境も整っていないですね。

――映画を娯楽として観る習慣もないと。この映画の登場人物はみんなアメリカに対してとても憧れを持っている感じですよね。アメリカの映画などから影響を受けているのかな?と思ったのですが、そういうわけではないのですね。

福永 ええ。でもアメリカに対する憧れは国全体でものすごくあって、というのはリベリアという国自体が解放されたアメリカの奴隷によって作られた国なので。だから英語が第1言語なんです。そういうことがあって、この映画の主人公もそうであるように、アメリカに行けばすべてがうまくいく、夢の国のようなイメージを持っている方もたくさんいるんです。片やアメリカはリベリアのことを何も知らないという切ない関係ではあるんですけど。

――この映画には、リベリア政府からしたらあまり好ましくは思わないだろうリベリアの実情も描かれていますよね。人々に残る内戦の傷跡が描かれ、牧師が「リベリアに留まらず進め」という説教をするシーンもあります。映画組合から意見などはなかったのですか?

福永 なかったですね。共同制作ということでクルーの支援やキャスティングのためのオーディションのコーディネートの支援などを受けましたが、もともと僕がこういう企画を持ち込んで始まったことなので、特に内容に対してどうこうということはなかったです。そして、リベリア人の内戦の過去との向き合い方というのはとても特殊というか、僕にも一部理解しがたいところがありまして。というのは、その教会のシーンで説教する牧師さんは実在して、ご本人に演じてもらっているんですけど、彼が言っている台詞も本人の言葉なんです。あの説教のとおりに内戦中にたくさんの人を殺していて、軍曹だったのでさらに多くの命が奪われた責任があると言われている方なんですけど、内戦の終結後にキリスト教に改心して、今は生まれ変わったと言ってああいうふうに説教して回っているんです。戦争中にそういうことをしてきた人間を、生まれ変わったというのがあるとしても、受け入れるというのはやはりなかなか理解しがたいですよね。寛大と言えば寛大なんですけど、あまりにも悲劇的な出来事だったのでそれを否定しては進めないのかもしれないですけど、国民性とかものの見方の違いとかは感じましたね。そこを何とかわかろうとしながら一生懸命作っていたんですけど。

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アップリンク渋谷にて連日ゲストトークショー開催
8月12日(土) 13:40の回【上映後舞台挨拶】登壇:福永壮志監督
15:30の回【上映後舞台挨拶&短編併映】『ノート・フロム・リベリア』(25分)登壇:福永壮志監督
21:05の回【上映後トークショー】登壇:中井圭(映画解説者)、小林涼子(女優)、福永壮志監督
8月13日(日) 15:30の回【上映後舞台挨拶】登壇:福永壮志監督
20:50の回【上映後トークショー】登壇:菊池健雄(映画監督)、福永壮志監督
8月14日(月) 15:30の回【上映後舞台挨拶】登壇:福永壮志監督
20:50の回【上映後トークショー】登壇:カラテカ 矢部太郎(お笑い芸人)、福永壮志監督
8月15日(火) 20:50の回【上映後トークショー】登壇:山本政志(映画監督)、福永壮志監督
8月16日(水) 20:50の回【上映後トークショー】登壇:亀山亮(写真家)、福永壮志監督
8月17日(木) 20:50の回【上映後トークショー】登壇:入江悠(映画監督)、福永壮志監督
8月18日(金) 20:50の回【上映後トークショー】登壇:武正晴(映画監督)、福永壮志監督
リベリアの白い血
(原題: Out of My Hand/2015年/米国/88分/リベリア語・英語/ビスタサイズ/5.1ch/カラー/DCP)
出演:ビショップ・ブレイ,ゼノビア・テイラー,デューク・マーフィー・デニス,
ロドニー・ロジャース・べックレー,ディヴィッド・ロバーツ,シェリー・モラド
監督:福永壮志 撮影:村上涼,オーウェン・ドノバン
音楽:タイヨンダイ・ブラクストン (元 BATTLES) 製作総指揮:ジョシュ・ウィック,マシュー・パーカー
製作:ドナリ・ブラクストン,マイク・フォックス 共同製作:早崎賢治,マーティー・ラング
脚本:福永壮志,ドナリ・ブラクストン 照明:ロイ・ノウリン,トム・チャベス
録音:マイク・ウルフ・シュナイダー 音響:アン・トルキネン,イーライ・コン
編集:ユージン・イー,福永壮志 美術:スティーブ・グリセ,イオアニス・ソコラキス
衣装:キャシディ・モシャー 配給・宣伝:ニコニコフィルム 協力:Uplink ,Normal Screen,松下印刷,蔦 哲一朗
後援:アフリカ日本協議会,アジア・アフリカ協会 © 2017 ニコニコフィルム
公式サイト 公式Facebook

アップリンク渋谷にて大好評上映中!
8月26日、27日 福永監督の地元・北海道伊達市
伊達信用金庫コスモスホールにてプレミア上映会(監督挨拶あり) 公式情報
9月2日よりディノスシネマ札幌劇場(初日監督挨拶)、ディノスシネマ室蘭、
9月9日より亡くなったカメラマン・村上涼さんの育った四国・高松ソレイユ2にて
2週間限定上映(初日監督挨拶)ほか全国順次公開

2017/08/09/21:43 | BBS | トラックバック (0)
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