清野菜名 (女優)
映画『東京無国籍少女』について
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2015年7月25日(土)より、新宿バルト9ほか全国ロードショー
『TOKYO TRIBE』(14)で一躍注目を集めた若手No.1アクション女優、清野菜名の初主演作品『東京無国籍少女』(15)が、7月25日に公開を迎えた。『イノセンス』(04)などで世界的に知られる押井守がメガホンを取った同作は、中盤に至るまでに積み上げられる端正な映像美と、終盤の予期せぬ展開が生む激しいアクションが見所の注目作だ。今回は、押井守や現場の印象に加え、劇中で披露した見事なアクションの数々について、清野菜名にインタビューで話を伺った。
(取材:岸 豊 ※インタビューは他媒体と合同で行われたものですが、質問内容などの文責は全て筆者にあります。)
ストーリー そこは女子美術高等専門学校。日々、創作活動に取り組む生徒たち。その中に、かつて天才と持て囃された藍(清野菜名)が居た。彼女は事故で怪我を負った影響で心に傷を抱えてしまい、今では眠ることも出来ず、授業もドロップアウトし、ただ一人、謎のオブジェを作り続けていた。そんな藍を再び広告塔として利用するため全てを黙認し、決して学園の外に出そうとしない教頭(本田博太郎)。特別扱いされる藍を苦々しく思う担任教師(金子ノブアキ)と、嫉妬を募らせる同級生たち。降りかかる執拗なイジメと嫌がらせの中、唯一、彼女の身を案じる保険医(りりィ)にも心を開かない藍。やがて、心休まらない憂鬱な日々は、藍の中で目覚めた「なにか」によって崩れ始める…。群発する地震。響く大量の鳥の羽音。学園内に流れ続けるクラシック音楽。そして繰り返される謎の声……お前はなぜ、ここにいる?
――まずは率直に、押井守監督と、現場の印象は?
清野 監督と最初にお会いした時の印象は……声が小さかったです(笑) 「(詳しいことは)現場で決めるから……」と言われたんですが、個人的には「現場で決める」というのが、プレッシャーになってしまいました。「(監督は)今はこういう感じだけど、現場で豹変するのかな」とか、「声がすごく大きくなるのかな」とか、「怒ったり、怒鳴ったりするのかな」と思っていたんです。でも、そんなことはなかったです。優しい監督で、話はどんよりとされているんですが、現場の空気感的には、監督のおかげで、笑顔で、和やかな感じでした。いつもニコニコしている監督を見て、私も「よっしゃ、頑張ろう!」と思えましたね。
――本作で藍というキャラクターを演じるにあたっては、ストーリーの大部分が表情や仕草などのミクロな演技でしたが、クライマックスではマクロなアクションが見られます。演技の切り替えや、終盤におけるストーリーの極端な転調に難しさはありましたか?
清野 今回の現場は順撮りで撮影していたので、徐々に自分の中で(気持ちが)溜まっていって、最後にアクションという流れでした。衣装に血が付いたりとか、銃を持ちだしたりとか、順撮りのおかげで、本当に良い流れで藍になっていけましたね。自分で演じていて、体感というか……(自分に)血がピシャっと付いた時から、スイッチがグッと入りましたね。血糊が好きで、テンションが上がってしまうんです(笑)
――ハンドガン、アサルトライフル、ナイフ、銃剣、RPGといった多種多様な武器を用いたアクションが見所になっていますが、清野さんご自身が選ぶ、お気に入りのアクションシーンは?
清野 本当にアクションの中での最後、ナイフだけを使って一対一で闘うシーンは、かなり自分の中でも興奮したというか、自分が持ってる五感以上のものを感じながら演じていたようでした。「すごい」と思いましたね。あのシーンの瞬間は、びっくりしました。一回目は納得いかなかったんですが、監督に「オッケー」と言われたんです。でも、最低ラインのオッケーなんだろうなと思って、自分も納得していなくて、ちょっとこれは悔し過ぎると思いましたし、 このシーンでその日は撮影が終わりだったんです。なので監督のところに行って、「もう一回やらせてください」とお願いしました。そのアクションが映画でも使われているんですが、すごくアクションが綺麗に見えるというか……でも何も考えずに出来たんです。自分じゃないような、「ゾーン」に入っているような感覚でした。
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監督:押井守 出演:清野菜名 金子ノブアキ/田中日奈子 吉永アユリ 花影香音/りりィ 本田博太郎
配給:東映ビデオ © 2015東映ビデオ
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