ドキュメンタリーマガジン「neoneo」5号刊行記念
敗戦70年 亀井文夫
『日本の悲劇』『戦ふ兵隊』
上映会+トーク 開催
http://webneo.org/archives/33901
2015年9月5日(土)、渋谷アップリンクにて開催
日本で唯一のドキュメンタリー専門誌「neoneo」では、敗戦70年の今年、戦時中に反戦映画を作り治安維持法違反で逮捕投獄された唯一人の映画監督である亀井文夫(1908-1987)の特集を組み、その再評価を行いました。
その最新号の刊行を記念して、戦時中と敗戦直後に上映禁止となった亀井文夫監督の2本の反戦映画を上映し、戦争法案で揺れる現在のニッポンを問う緊急イベントを開催いたします。
ゲストに、亀井文夫の娘婿であり作品継承者である阿部隆氏(日本ドキュメントフィルム代表)をお迎えし、本誌編集委員とのトークセッションを行います。
※ドキュメンタリーマガジン「neoneo」5号とバックナンバー、亀井文夫関連作品のDVD販売あり
【プログラム】亀井文夫監督作品2本
9月5日(土)18:30『日本の悲劇』(1946/39分)※18:15開場
9月5日(土)19:25 『戦ふ兵隊』(1939/66分)※19:15開場
『戦ふ兵隊』上映後、トークあり
ゲスト:阿部隆(日本ドキュメントフィルム代表)× neoneo編集委員ズ(金子遊、吉田孝行、若林良)
【料金】
『日本の悲劇』\1,200/ アップリンク会員、neoneo5号持参か購入で\1,000
『戦ふ兵隊』+トーク \1,500/ アップリンク会員、neoneo5号持参か購入で\1,200
【会場】渋谷 UPLINK FACTORY(1F)
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1階
予約はアップリンク公式サイトから→http://www.uplink.co.jp/event/2015/39494
『日本の悲劇』 (1946年/39分/モノクロ)
監督:亀井文夫 編集:亀井文夫、吉見泰
録音:東亜発声 製作:岩崎昶 製作会社:日本映画社
なぜ、日本は破滅の道に突き進んでいったのか「侵略行為」を問う亀井の野心的実験作
1945年8月、日本は近代史上最悪とも言える歴史的な敗戦を喫した。なぜ、日本は勝てる見込みのない戦争に踏み込み、数え切れないほど多くの生命を奪う/失うこととなったのか。亀井文夫が日本の“侵略”行為を、さまざまなニュース映像を再編集することであらためて振り返ったドキュメンタリー。ラスト、昭和天皇が軍服姿から制服姿へとオーバーラップするシーンは圧巻で、公開後1週間でフィルムが没収・上映禁止とされた問題作。
『戦ふ兵隊』 (1939年/66分/モノクロ)
監督・編集:亀井文夫 撮影:三木茂
撮影助手:瀬川順一 録音:金山欣二郎
現地録音:藤井慎一 音楽:古関裕而
製作:松崎啓次 製作会社:東宝文化映画部
戦禍における人間の普遍性に焦点を当てた戦争ドキュメンタリーの原点であり最高峰
日中戦争における戦意高揚を目的として、陸軍からの要請により制作された「プロパガンダ映画」のはずが、出来上がったのは映画史上特筆すべき「反戦映画」であり、またドキュメンタリーとしての魅惑に満ちた作品だった。亀井文夫は兵士の勇猛さではなく、兵士たちの人間性や、中国人の悲しみを徹底的に見据え続ける。検閲により上映不許可となり、長く幻の作品となっていた「亀井の原点」であり最高傑作。