奥田 庸介 (監督) 映画『ろくでなし』について【5/5】
渋谷ユーロスペース、新宿K's cinemaにて上映中!
名古屋・シネマスコーレ、大阪・第七藝術劇場、京都・京都みなみ会館、神戸・元町映画館、群馬・シネマテークたかさき、大分・シネマ5、横浜・シネマ・ジャック&ベティ ほか全国順次公開!
公式サイト 公式twitter 公式Facebook (取材:深谷直子)
――これからはどんなふうに映画を作っていきたいですか?
奥田 映画そのものの枠も全部破壊して、死ぬ思いをしたいです。すごくカッコイイ言い方をすると、『ハート・ロッカー』(08)でのジェレミー・レナーみたいな感じですね。普通の生活をしていても生きた心地がしないんですよ。スカスカなんです、俺の人生。でも映画をやっているときは、「これ以上やると死ぬ」というところまで自分を追い込めるんです。その作業は決して楽しくはないんですけど、そこにしか生きている実感がないんです。
――映画を作ってそこまで自分を追い込むというのは、また自分で演じるということですか?
奥田 そうです、自分で演じます。脚本とか監督とか役者とか線引きしないようにしているんです、つまらないから。俺そのものの鬱屈とかを出していく感じです。そうしないと世の中の矛盾だとかに耐えられなくて、それをするすべが俺には映画しかなくて。繊細なんですよ、こう見えて(苦笑)。
――(笑)。その真摯さが奥田監督の変わらないところなのだと思いますけど、今回お話を聞いて人間ができてるなとあらためて思うところもありましたし、この作品を作ったことはきっと大きな前進になると思います。現場を思い返していかがですか?
奥田 あんまり憶えてないです(苦笑)。俳優さんのスケジュールが合わなくて1ヵ月ぐらい撮影していたんですけど、苦労の連続で。苦労ってどこまでもなくならない、ホコリみたいに次から次へと湧いてくるものなんだなって。だから死ぬまで苦労はなくならないんだろうな……ということを今回思いました。
――(笑)。では最後に『ろくでなし』を楽しみにしている方々に見どころをお願いします。
奥田 私は男優さんをカッコよく撮ることにはもともと自信があるんですけど、今回は男優・女優含めてみんな素晴らしい演技を見せてくれました。ぜひ役者さんたちの色気、魅力を堪能してください。
( 2017年4月2日 渋谷・ユーロスペースで 取材:深谷直子 )
ろくでなし (106分/アメリカンヴィスタ/カラー)
監督:奥田庸介
プロデューサー:村岡伸一郎 アソシエイトプロデューサー:山本政志 撮影:高木風太 照明:秋山恵二郎
録音:根本飛鳥 美術:黒川通利 音楽:しゅんすけフリーローダー スチール:江森康之 編集:小野寺拓也
出演:大西信満,渋川清彦,遠藤祐美,上原実矩,毎熊克哉,大和田獏
配給宣伝:C・C・P ©Continental Circus Pictures
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監督:奥田庸介
プロデューサー:村岡伸一郎 アソシエイトプロデューサー:山本政志 撮影:高木風太 照明:秋山恵二郎
録音:根本飛鳥 美術:黒川通利 音楽:しゅんすけフリーローダー スチール:江森康之 編集:小野寺拓也
出演:大西信満,渋川清彦,遠藤祐美,上原実矩,毎熊克哉,大和田獏
配給宣伝:C・C・P ©Continental Circus Pictures
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