インタビュー
ジャコ・ヴァン・ドルマル監督/『神様メール』

ジャコ・ヴァン・ドルマル (監督)
映画『神様メール』について【1/2】

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2016年5月27日(金)、TOHOシネマズ シャンテ他全国公開

神様はブリュッセルのアパルトマンに住んでいて、パソコンで人間の運命をもてあそぶ意地悪オヤジだった。愛想をつかした娘のエアが人間たちのために奮闘、まずやったのは人々に余命を知らせるメールを送ること……!? ベルギーの奇才、ジャコ・ヴァン・ドルマル監督の最新作『神様メール』は、奇想天外な設定で不条理だらけのこの世の問題をズバリ突きながら、やがて幸福感でいっぱいにしてくれる爽快なファンタジーだ。神様役に人気コメディアンのブノア・ポールヴールド、愛らしいエア役に『サンドラの週末』(15)でデビューした天才子役のピリ・グロワーヌなどベルギーで活躍する俳優たちが集結し、カトリーヌ・ドヌーヴもフランス女優ならではの役どころを鮮やかに演じて観客を惹き込んでいく。寡作なことで知られるドルマル監督だが、独創的な世界観を予算をかけずに映像化する方法を探っているらしく、アイディアを凝らして楽しみながら映画作りに挑んだのが感じられ、今後の活動も楽しみだ。来日したドルマル監督にインタビューを行い、本作での試みについて教えていただいた。 (取材:深谷直子)
ジャコ・ヴァン・ドルマル 1957年ベルギー生まれ。ブリュッセルやパリの専門学校で学んだ後、児童演劇の監督としてキャリアをスタート。その後、1980年代から短編映画を撮り始め、数々の映画祭で称賛を浴びる。長編第一作『トト・ザ・ヒーロー』(91)は、ヨーロッパ映画賞で主演男優賞・新人監督賞・脚本賞・撮影賞を、第44回カンヌ国際映画祭でカメラ・ドールを受賞し、一躍有名となる。次作『八日目』(96)は、第49回カンヌ国際映画祭にてダニエル・オートゥイユとパスカル・デュケンヌが主演男優賞をダブル受賞。その後発表した『ミスター・ノーバディ』(09)もヨーロッパ映画賞観客賞をはじめ数々の賞に輝く。また、映画監督のみならず、オペラ監督など幅広く活躍中。本作では、「余命0分」のメールを見た瞬間に事故に遭うドライバー役でカメオ出演もしている。
ジャコ・ヴァン・ドルマル監督 『神様メール』――監督はいつもとても時間をかけて映画を作られていますね。前作の『ミスター・ノーバディ』(09)は実に13年ぶりの作品でしたが、そこからこんなに早く新作を観ることができて嬉しいです。製作ペースが速くなったことには何か理由があるのでしょうか?

ドルマル 今回は脚本を二人で書いたので、そのせいだと思います。一人で書くとすごく時間がかかるんです。でも共同脚本家のトマ・グンズィグは筆が早く、またお互いのアイディアをとても気に入って、競い合うように書きました。それと、以前よりも低予算で映画を作るようにしているんです。そのほうが自由度が高まりますし、お金を集めることにかかる時間も節約できました。

――お金をかけていないというのは意外に思えます。登場人物が多く、神様の部屋などの美術も凝っているなと感じましたし、ロケ地も様々で、北極のようなところへも行っていますよね。スケールの大きな作品だという印象です。

ドルマル 撮影チームがとにかく小さくて、氷河のシーンは俳優とカメラマンとの3人だけで撮ったんです。車の上にカヌーを載せてロケ地まで行き、俳優はメイクも衣装も自分でやって、車の中から撮りました。回想シーンで出てくるスペインの70年代のキャンプ場は、テーブルの上にミニチュアを並べて表現しています。『ミスター・ノーバディ』の4分の1の予算で済みました。

――主人公のエアちゃんがとても可愛かったです。「エア」という名前には何か意味があるんですか?

ドルマル 意味はないです。私の娘の名前です(笑)。

――そうなんですか。監督の今までの作品は、年老いた主人公が過去を回想するストーリーが多かったと思いますが、今回は女の子が大活躍する楽しいコメディになりましたね。

ドルマル トト・ザ・ヒーロー』(91)も子供の話でしたし、子供のキャラクターを描くのは元から好きですね。子供はおとなしくしていても反抗心を持っていて、わざとではなくてもこちらが答えられないような困った質問をしてきたりすることがよくあります。そういうところが魅力的です。自分としては、今までは映画を撮るときにどうしても年寄りか子供ばかりを描いていたのですが、私も少し年を取ってきて、ようやく今回の神様のような大人の人物像を描けるようになってきたなという感じです。

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神様メール 2015年/フランス、ベルギー、ルクセンブルク/カラー/115分
監督:ジャコ・ヴァン・ドルマル「トト・ザ・ヒーロー」「ミスター・ノーバディ」「八日目」
脚本:ジャコ・ヴァン・ドルマル、トーマス・グンズィグ
主演:ブノワ・ポールヴールド「ココ・アヴァン・シャネル」、ヨランド・モロー「ミックマック」、ピリ・グロワーヌ「サンドラの週末」、カトリーヌ・ドヌーヴ「8人の女たち」
配給:アスミック・エース 【PG12】 © 2015 - Terra Incognita Films/Climax Films/Apres le deluge/Juliette Films Caviar/ORANGE STUDIO/VOO et Be tv/RTBF/Wallimage
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2016年5月27日(金)、TOHOシネマズ シャンテ他全国公開

2016/05/23/20:31 | BBS | トラックバック (0)
深谷直子 ,インタビュー
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