インタビュー
キム・セビョク/『ひと夏のファンタジア』

キム・セビョク (女優)
映画『ひと夏のファンタジア』について【1/5】

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2016年6月25日(土)よりユーロスペース(東京)にてレイトショー、
7月2日(土)よりシネ・ヌーヴォ(大阪)、シネマスコーレ(名古屋)、7月9日(土)より横浜シネマリン(神奈川)にてロードショー!以降、全国順次公開予定(群馬・シネマテークたかさき他)

チャン・ゴンジェ監督が奈良県五條市で撮影した『ひと夏のファンタジア』が、6月25日より東京にて、7月2日より大阪と名古屋にて公開となり、チャン監督と主演女優のキム・セビョクさんがプロモーションのため来日。溌剌と各地を巡って映画の魅力を伝え、爽やかな風を巻き起こしていった。不思議な作風と俳優たちの自然な演技に驚き、偶然も味方につけたような撮影の裏話を聞くとさらに感心する奇跡の結晶のような本作。第2章で異国から来たヒロインを切なく演じたセビョクさんも、元々は第1章の通訳役だけに起用されていたのだという。そんなキム・セビョクさんに、チャン・ゴンジェ監督と岩瀬亮さんに続いてこのたびインタビューを行った。刻々と状況が変わっていく現場の様子と、そこから一瞬一瞬の感情までを捉えた映画がどう生まれたのかをうかがった。 (取材:深谷直子)
キム・セビョク KIM SAE-BYUK 2011年の映画『サニー 永遠の仲間たち』の高校時代2年3組班長役から俳優活動をスタート、2011年に出演した映画『啐啄同時』で演じた朝鮮族の少女スニで強烈な印象を与え、 以降、『言葉では大変』(12)、『ここが私たちの終わりだ』(13)。『思慮深い夜』(13)など、インディーズ映画界に欠かせない若手女優として主演を重ねる。『ひと夏のファンタジア』で韓国のゴールデングローブ賞と呼ばれる第52回百想芸術大賞映画部門新人女優賞にノミネートされる。以降も『歩き王』『蚕を飼う部屋』『雪行』『有功者』と出演作が目白押し。他の出演作に、『ヨンガシ 変種増殖』(12)、『タチャ 神の手』(14)、『提報者~ES細胞捏造事件~』(14)ほか。
Story ”夢の映画”をめぐる、ささやかな恋と無限の映画の物語。
第1章
韓国から奈良県五條市にシナリオ・ハンティングにやってきた映画監督のテフン。彼は日本語を話す助手のミジョンと共に、観光課の職員・武田の案内で町を訪ね歩く。古い喫茶店、廃校、一人暮らしの老人の家……インタビューを通し、寂れゆく町にも人々の営みを感じたテフンは、旅の最後の夜に不思議な夢を見る。目覚めたとき、窓の外には花火があがっていた……。
第2章 韓国から奈良にやってきた若い女性ヘジョン。彼女は五條市の観光案内所で知り合った柿農家の青年・友助と共に、五條の古い町を歩き始める。“ひとりになる時間が必要だった”と話す彼女に、友助は徐々に惹かれるようになり……。
キム・セビョク1――お会いできてとても嬉しいです。昨日この映画が日本での公開初日を迎え、チャン・ゴンジェ監督たちと一緒に舞台挨拶もされましたが、お気持ちはいかがでしたか?

セビョク 久しぶりに撮影監督の藤井(昌之)さんや岩瀬(亮)さんに会ったのがまず嬉しかったです。また、この映画は映画祭で上映されることはありましたが、こうして外国で公開されるというのはまた意味の違うことなので、女優として自信を持った態度を見せなければいけないな、という想いもちょっと浮かんできました。いちばん気になるのは日本の観客の方たちの反応です。「どんなふうに観てくれたのかな?」とか、日本語を話す役なので「自分の日本語はどうだったかな?」とか、感想を詳しく聞いてみたかったのですが、そこまではまだ聞けていないので、とても気になっています。

――セビョクさんが『ひと夏のファンタジア』に出演することになったきっかけは?

セビョク チャン・ゴンジェ監督がこの映画のために日本語が話せる女優を探していて、キム・ギョンムク監督という、チャン監督のお知り合いで、私が2本の作品(『啐啄同時』、『ここが私たちの終わりだ』)に出演したことがある監督が紹介してくださいました。3人で一度会って、そのあとチャン監督とメールでスケジュールのことなどをやり取りしていたのですが、あるとき「数日後にもう日本に行かなきゃいけないけど、スケジュールは大丈夫かな?」ということになっていて(笑)。撮影したのは3年前の8月ですが、当初のお話では秋ごろになるんじゃないかという感じだったので、本当に急でした。

――脚本はいつ渡されたのですか?

セビョク 最初に会ったときは脚本はまだなくて、8月に撮影に入る直前ぐらいにもらいました。第1章はシナリオがありましたが、第2章は内容も今のものとはまったく違うものでしたし、その大体のあらすじが書かれたような資料だけでした。

――脚本を読んだときはどんなことを思いましたか?

セビョク その時点では私が第2章に出ることはまだ決まっていなかったので、第1章のことだけを考えていたのですが、ストーリーについては「これは何だろう? どういう内容なんだろう?」っていうのが正直な気持ちでした(笑)。また、通訳の役なので日本語を話さなければならないのですが、外国語で演技をするのは初めてですし、分からない言葉もたくさん出てきて「難しそうだなあ」と思いました。

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ひと夏のファンタジア 2014 / DCP / 96分 / 日本・韓国
監督・脚本:チャン・ゴンジェ プロデューサー:河瀨 直美、チャン・ゴンジェ
出演:キム・セビョク、岩瀬 亮、イム・ヒョングク、康 すおん
製作:NPO法人なら国際映画祭実行委員会・MOCUSHURA
配給:「ひと夏のファンタジア」プロジェクト2014-2016 © Nara International Film Festival+MOCUSHURA
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2016年6月25日(土)よりユーロスペース(東京)にてレイトショー、
7月2日(土)よりシネ・ヌーヴォ(大阪)、シネマスコーレ(名古屋)、
7月9日(土)より横浜シネマリン(神奈川)にてロードショー!
以降、全国順次公開予定(群馬・シネマテークたかさき他)

2016/07/07/18:11 | トラックバック (0)
深谷直子 ,インタビュー
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