今週の一本

サンシャイン・クリーニング

『足踏みしている人生に効く映画。』 / もう、それほど若くない。仕事もぱっとしない。恋愛だっていまひとつ。周りの人の方が幸せそうに見える。イケてない現状に納得していないけれど、だからといってどうすればいいのか分からない。「サンシャイン・クリーニング」(09)は、そんな“人生に足踏みしている人”に特にオススメしたい映画だ。この映画は「リトル・ミス・サンシャイン」(06)のプロデューサーたちが制作したもの、と聞けば...  続きを読む

2009/07/10/12:42 | トラックバック (4) | 「さ」行作品 ,今週の一本 ,寺本麻衣子

ディア・ドクター

『「田舎の医師の物語」が暴くもの』 / (ネタバレあり!) 西川美和監督の話を、間近で聞いたことがある。「ゆれる」(06)公開前の記者会見だったのだが、その時監督にちょっと惚れた。美人だから、だけではない。それまでも美人という枕詞付きで散々騒がれてきただろうに、そんなことにまるで頼っていない媚びない雰囲気、映画へのあふれる情熱、そして自作に限らず映画界全体を俯瞰している視野の広さが格好よかった。オリジナル脚本にこだわると...  続きを読む

2009/06/26/20:33 | トラックバック (2) | 「て」行作品 ,今週の一本 ,寺本麻衣子

チョコレート・ファイター

『常識破りのナチュラル・ファイト』 / 『マッハ!!!!!!!』『トム・ヤム・クン!』に続き、プラッチャヤー・ピンゲーオ監督がスタント・CG・早回しの一切を排して製作したムエタイ・アクション、約2年ぶりに発表された今回の作品『チョコレート・ファイター』は14歳の少女が主人公だ。母親・ジン(“ソム”アマラー・シリポン)は我が子・ゼン(“ジージャー”ヤーニン・ウィサミナタン)を育てるため、マフィアから足を洗う。しかしその母親が...  続きを読む

2009/06/11/11:28 | トラックバック (5) | 「ち」行作品 ,松本不二人 ,今週の一本

フィッシュストーリー

『本当に深刻なことは、陽気に伝えてほしい』 / 伊坂幸太郎に手を出すな。前々からそう思っていた。伊坂幸太郎の小説は、どれも面白く、どれも魅力的で、しかも売れている。映画にしたいと思う人が多くいるであろうことは、容易に想像がつく。けれど、そう簡単に手を出さないでほしい。伊坂幸太郎の小説は、小説だからこそ面白いのだ。ストーリーの面白さや、作品どうしのつながり、凝った構成なども確かに伊坂幸太郎の良さだ。でも、それだけ...  続きを読む

2009/05/11/17:20 | トラックバック (9) | 今週の一本 ,寺本麻衣子 ,「ふ」行作品

今、僕は

『2DKの切なさに感じる、若き監督の才能』 / 220歳を過ぎても仕事に就かず、自室に閉じこもっている悟。ゲームと漫画で時間をつぶし、食べ物がなくなればコンビニに行く。一緒に暮らす母親は、息子をとがめることができない。停滞した日々が続いていく――「今、僕は」は、そんな彼の生活をひたすら見つめ続ける。監督・主演・脚本・編集・制作を...  続きを読む

2009/04/21/17:52 | トラックバック (0) | 「い」行作品 ,今週の一本 ,寺本麻衣子

ダウト-あるカトリック学校で-

「神様」と「悪意」と「寓話」 / 「月の輝く夜に」で知られるジョン・パトリック・シャンリーがピュリツァー賞を受賞した自作戯曲を自ら脚色して演出もしてるわけだけど、中盤までは舞台臭さは微塵もなく、省略を効かせた比較的短いエピソードでつないでゆくといった、映画の呼吸を心得た脚色に感心した。ストーリーは極めてシンプルだ。厳格な...  続きを読む

2009/04/15/19:32 | トラックバック (0) | 今週の一本 ,南木顕生

SRサイタマノラッパー

『ラッパー慕情inサイタマ』 / 80年代に山川直人の「SO-WHAT」という田舎のバンド少年を描いた隠れた名作があるのだけどソレを越えたと思った。出てくるキャラクターがいずれもおよそ俳優とは程遠い顔なのが素晴らしい。深谷市ならぬ「福谷市」という架空の埼玉の町が舞台。主人公は仲間たち六人と『SHO-GUN』というラップグル...  続きを読む

2009/03/22/19:53 | トラックバック (0) | 今週の一本 ,南木顕生 ,「英字」から始まる作品

誰も守ってくれない

「愛する者の罪を背負い、生きていくこと」 / なんと端正な映画だろう。TVドラマの拡大版のような作品が幅を利かせている日本映画のメジャー系列にあって、これほど骨太でしっかりと芯を感じさせてくれる映画は昨今珍しい。大人の映画ファンの鑑賞に堪えうる秀作といえよう。18歳の少年が幼い姉妹を殺害する...  続きを読む

2009/01/28/11:15 | トラックバック (0) | 「さ」行作品 ,佐野亨 ,今週の一本

その日のまえに

『これは十年に一本の傑作である』 / 友人知人が多数参加していることもあり、観るまえから噂を聞いて、大きな期待を寄せていた作品。はたして完成した映画は、こちらのあらゆる期待を裏切るようにあたらしく、且つ、心からの賞賛を送りたい傑作となった。原作は重松清の...  続きを読む

2008/10/22/14:43 | トラックバック (1) | 「そ」行作品 ,佐野亨 ,今週の一本

ワイルド・バレット

『タランティーノもお気に入りの才気溢れる作品』 / 「アクション・ムービーの最高傑作が誕生した! 俺が待ち望んでいたのはコレだ!」とクエンティン・タランティーノが絶賛しているので今作に興味を持ったら、一昨年公開の「Running Scared」(06)だった。今作は公開時はそ...  続きを読む

2008/10/15/13:18 | トラックバック (0) | わたなべりんたろう ,今週の一本 ,「わ」行作品

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