レビュー:『雪の轍』 (ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督)/第67回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞/6月27日公開/ネタバレあり
『冬のカッパドキアで。』Text By 岸 豊 / 人間模様を描いた作品の多くは、人々が育む愛情や絆、喜びといった要素に主眼が置かれる。しかし、そういった作品は果たしてリアルだと言えるだろうか。むしろ、憎しみや悲しみを抱えた人々が憂鬱に苛まれる姿を描いた人間模様こそ... 続きを読む
2015/06/06/18:43 | トラックバック (3) | 「ゆ」行作品 ,岸豊 ,レビュー
誘惑~あたしを食べて
Sweet & Lovely!! / 湘南の小さなイタリアンレストランを舞台に、妻を亡くした店主と女店員との恋の行方をリリカルに綴った作品である。作家的な野心もなくこぢんまりとしているが、とにかく可愛らしい。見終わった後、両頬が緩む和やかでハッピーな感覚は、07年度ピンク映画大賞で作品賞、脚本賞、主演女優賞をかっさらった『恋味うどん』(竹洞哲也監督)に相似する。... 続きを読む