レビュー:ドゥーニャとデイジー
『二人の女の子が旅の果てに組み立てる、人生というパズル』 / ピンクにゴールド、花に蝶にキラキラ。考えうる限りのかわいいものが一杯の部屋の中を、あちこちに隠されたスタッフクレジットを辿りながら探検する。そんなオープニングからして、女子のハートを鷲掴み。「ドゥーニャとデイジー」はオランダ・ベルギー合作映画で、ヒロインはモロッコ人とオランダ人。何もかもが日本からかけ離れているのに、この映像を見ていると国が違っても女の子の好きなもの... 続きを読む
2009/10/20/02:30 | トラックバック (0) | 「と」行作品 ,今週の一本 ,寺本麻衣子
レビュー:ドクター・フィールグッド オイル・シティ・コンフィデンシャル
『劇場公開が嬉しい音楽ドキュメンタリーの秀作!』 / 今作はジュリアン・テンプル監督作品だが、NOFUTURE A SEX PISTOLS FILM」、「LONDON CALLING/ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー」に続く1970年代イギリス音楽三部作と言われる作品群の最後の作品になる(他にも最近のジュリアン・テンプルの音楽映画には「グラストンベリー」がある)。キャンベイ・アイランド出身のドクター・フィールグッドがソリッドなブリティッシュ・ロックで70年代半... 続きを読む
2011/04/08/19:51 | トラックバック (0) | わたなべりんたろう ,「と」行作品 ,話題作チェック
レビュー:東京公園
『まっすぐ見ること』 / 『サッド ヴァケイション』から4年弱、青山真治監督の新作長篇がいよいよお目見え!……などと軽~く書き出そうものなら、熱心なファンの諸氏のお怒りを買ってしまいそうで心配だ。もちろんわたしとて、SF映画を撮る話が立ち消えたのはどこかで耳にした気がするし、原作・島田雅彦、脚本・荒井晴彦の『退廃姉妹』の企画に関するニュースが一向に伝わってこないのに気をもんだりはしていた。だからこそ、ここ数年、少なからぬ苦... 続きを読む
2011/06/16/21:08 | トラックバック (5) | 「と」行作品 ,今週の一本 ,鈴木並木
特集:『ドコニモイケナイ』/2012年11月24日(土)、渋谷ユーロスペースにてレイトショー他全国順次公開
『換喩の救済』/特別寄稿:阿部嘉昭 冒頭、道の左右に旧式の文化住宅が軒をつらねる、どことも知れない貧困の滲んだ一帯をカメラが滑り込んでゆく。小鳥のさえずりがちいさく聴こえ、犬の鳴き声がやがて遠くひびく。カメラは「進んでいる」のに、そこに「ドコニモイケナイ」という作品タイトルが出る。光景は2001年の渋谷、センター街の夜に移る。シ... 続きを読む
2012/11/21/12:21 | トラックバック (0) | 「と」行作品 ,特集
遠くの空に消えた
高純度の豊穣な「白昼夢」へ / (ネタバレの可能性あり!)行定勲監督が今回発表した「遠くの空に消えた」は今までの作品の中でも特に優れている。それまでの作品には「GO」(01)、「世界の中心で、愛をさけぶ」(04)、「北の零年」(05)と数々の話題作が挙げられるわけだが、キャストの... 続きを読む