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第 33 回 マルセイユ国際映画祭 招待作品
「祖谷物語-おくのひと-」蔦 哲一朗監督 最新作

雨の詩

『雨の詩』場面画像1 『雨の詩』場面画像2

公式サイト 公式twitter

2022年11月12日 (土)~ポレポレ東中野(東京)
11月26日(土)~シネ・ヌーヴォ(大阪)他順次公開予定

INTRODUCTION

静寂なき現代にあらわれた“魔術的映画体験”

自然に配慮した生活をするジンとテラは、雨水をろ過し生活用水に変える循環機能をもった「アースシップ」という家に住みながら、自給自足の生活に挑んでいる。都会から移住してきたジンは、地元民のテラから狩りなど田舎での暮らし方を教わり、文学や詩を楽しむように自然を理解していく。自分たちで野菜を作り、自然の中で生きることに意義を感じていたふたりだったが、次第に関係がギクシャクし始めていたのであった。

未来へフィルムをつなぐ
世界が注目の次世代監督による“和製”スローシネマ!

デジタルが主流になった映画製作現場で、フィルム撮影を貫きつづける映画監督・蔦 哲一朗。そんな彼の最新作『雨の詩』は「アースシップ」という自然エネルギーによって自給するオフグリッドハウス(公共のインフラを必要としない建物)に住み、電気水道なしの生活を送るジンとテラを主人公に、都会の喧騒から離れた、 “脱成長”な生き方を描く。雨、光、音の表現にこだわり、かつてタルコフスキーやタル・ベーラ、蔡明亮などが確立した「スローシネマ」のアップデートに挑んだ本作は、第33回マルセイユ国際映画祭に招待されるなど国際的に評価された。
白黒フィルムで映し出されるノスタルジックかつ四次元的な映像が、あなたを自然の暗闇へと導き“魔術的映画体験”へと誘う。

『雨の詩』場面画像3 『雨の詩』場面画像4
COMMENTARY
  • 長い時間をかけ、じっとり森に浸透していく雨。
    やがて雨は止み、これまで誰も見た事のない新種の植物が力強く芽を出してくるに違いない。
    「雨の詩」は、そんな蔦哲一朗の新たな息吹の到来を、しっかりと予感させる。
    ――山本政志(映画監督)
  • 16ミリフィルムのモノクロの45分が心地よかった。
    久しく聞いていなかった、雨、渓流、鳥、虫達の音が見事にフィルムに焼き付いている。
    東京を離れてどこに移住しようかと模索している僕には嬉しい移住映画。
    徳島県美馬市、一度訪ねてみなければなるまい。
    ――武正晴(映画監督/『百円の恋』)
  • このふたりの関係って何だろう?
    っていうか、この家の仕組みってどうなってんの?。
    ソーラー発電のオフグリッド、水のダウンサイクル……
    え?スッポンの甲羅って食えんの?
    とにかく疑問だらけなんだけど、いろんなことがちゃんと循環している。
    そのせいだろうか、最初から最後までなんか安心して観れました。
    どっかで大変な事が起きても、きっとこの二人と家はこのままなんだろう。
    ――田村余一(百姓/自給自足生活実践者)
  • 陽が昇り、陽が沈む。雨が降り、雨がやむ。
    人と人、人と自然がただともにあることがむき出しにされる森の静けさの中で、言葉や書物はどんな意味をもつのだろう。
    読むことではじまり、読むことで終わるこの美しい寡黙に満たされた映画を観ながら、
    遠い未来に人類が消滅して家々が崩れ、野ざらしにされた詩集のページを、風が翻していく光景を想像した。――アサノタカオ(編集者)
  • 詩の言葉、炎が燃え立つ音、咀嚼音、それらの音が自然のなかですべて溶け合ってゆく瞬間、そこに始原的といっていい人間の"生"そのものが宿っていた。
    男ふたりが自給自足の共同生活を営む日本の僻地は、日本であってどこにもない場所でもある。――児玉美月(映画執筆家)
  • 自然との対峙。
    『雨の詩』を拝見して、
    我々は自然に寄り添えるか?
    という問いが浮かんだが、
    なんだか適切じゃない気がする。
    人間の尺度を超えた自然は恵みも与えてくれるが、
    別に我々人間のことを想って雨を降らせたり、
    太陽であたためてくれたりしてるわけではないだろう。
    でも夜、暗闇の中で焚き火を見ていると、
    人間だって自然にそこまで嫌われていないような、
    まだ調和できるような気分になる。
    自然の中にいてもいいと言ってもらえてる気になる。
    勘違いかもしれない。
    優しくされたら、優しくなりたい。
    自然の摂理が、全然気にしてなくても。――小田香(映画作家)
『雨の詩』場面画像5 『雨の詩』場面画像6
CREDIT
『雨の詩』(英題:Song of Rain) 2021年/日本/ビスタサイズ/5.1ch/モノクロ/45分
出演:須森隆文、寺岡弘貴
監督:蔦 哲一朗 プロデューサー:増渕愛子 撮影監督:青木 穣 録音技師:佐々井宏太
制作進行:辻 秋之 助監督:久保寺晃一 撮影助手:石井綾乃/村上拓也
製作・配給 ニコニコフィルム © 2022 ニコニコフィルム All Rights Reserved.
文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業

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2022年11月12日 (土)~ポレポレ東中野(東京)
11月26日(土)~シネ・ヌーヴォ(大阪)他順次公開予定

祖谷物語-おくのひと- [Blu-ray] 祖谷物語-おくのひと- [Blu-ray]
2022/11/07/17:56 | トラックバック (0)
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